コロナ禍でも健闘、キリン「一番搾り」 リニューアルで2021年成長の「けん引役」めざす

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「ビール類市場を大きく上回る成果」

   「おいしさ先行体験会」に合わせて行われた「キリンビールのビジネス概況説明」では、キリンビールの常務執行役員マーケティング部長、山形光晴氏が登壇し、説明に当たった。

   2020年の業界全体でみたビール類の合計販売数量は、コロナ禍で前年比9%減、ビールでは22%減となる見込み。その中で、キリンビールの実績は、ビール類が1億2941万ケースで前年比4.5%減にとどまり、ビールは3602万ケースで18.6%減に抑えた。

「コロナ禍にもかかわらず、ビール類市場を大きく上回る成果を上げることができた。当社製品が支持されたことであり、非常に手ごたえを感じている」

と、山形部長は話す。

   またビールでは、2019年にリニューアルした「一番搾り」缶製品の好評が20年も持続。同年10月には「一番搾り 糖質ゼロ」が投入され、ビールの好調を支えた。山形部長は、「おいしさを追求する姿勢を体現するブランドとして『一番搾り』が評価された」と分析している。

一番搾りブランドの底力をアピールした山形部長
一番搾りブランドの底力をアピールした山形部長

   2020年10月には酒税法が改正され、ビールは日本酒とともに減税対象となり、各製品の値下げが実現。このことも「一番搾り」に追い風になった。お手ごろ価格になってビールのトライアルが促進され「一番搾り」ブランドは、キリンの他のビール類製品と比べて大きく飛躍。酒税法改正後の20年10~12月の「糖質ゼロ」を含めた「一番搾り」ブランド缶製品の販売数量は、他のビール類は前年並みななか、前年同期比150%増を超えた。

   酒税法改正後の20年12月、キリンビールでは「ビール選びで重視すること」について消費者アンケートを実施。それによると97.8%が「おいしさ」を挙げ、これが最重視される基準とした。この結果から、山形部長は「一番搾りが飛躍を遂げたのは、『おいしさ』が選ばれたため」としている。

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