ビットコインは新たな段階に入った
また、米仮想通貨運用会社のグレイスケール・インベストメンツ(Grayscale Investments)は、運用資産残高が2020年10月~12月期で33億ドル(約3400億円)増加したことを明らかにしました。
グレイスケールは主に、機関投資家や企業等の大口投資家向けに、仮想通貨のデリバティブ商品(金融派生商品)を提供しています。
現物の仮想通貨を購入・保有せずとも、実質的に仮想通貨に投資ができるため、企業にとっては煩雑な会計処理が発生しにくいのが、メリットとして認知されています。
今回の増資額約3400億円は、額の大きさ的に大企業や多くの企業が、インフレヘッジとして資金を投下したことが考えられます。
上記のようにビットコインは、「企業が資産を減らさないための投資先」として認知され始めたのです。
つまり、現在ビットコインは、「価格変動が激しいハイリスク通貨」という一面を持ちながら、「インフレのリスクオフ(リスク回避)通貨」といった逆の側面も持つようになった特殊な状態に変化しました。
日々ひとつの法定通貨(日本人なら円)で生活をしている私たちにとっては、ビットコインは長期的な値上がりを期待した投資先です。
しかし、資金をさまざまな投資対象に分散している企業にとっては、国に介入されないビットコインは、ときに安全な投資先になるのです。