コロナ禍、化粧品業界を直撃!マスクが「必需品」となり軒並み減収

糖の吸収を抑える、腸の環境を整える富士フイルムのサプリ!

「ファンデーション」や「口紅」売れず...

   2021年1月29日にコーセーが発表した21年3月期第3四半期決算は、売上高が2041億3500万円(前年同期比18.0%減)、営業利益が111億4100万円(同70.6%減)だった。東京商工リサーチによると、コーセーでは、シワ改善美容液やマスクで覆われない目元向けのアイメイク商品は「比較的堅調に推移」しているとして、コロナ禍に影響されないカテゴリーに期待を寄せているという。

   ノエビアホールディングスも2021年1月29日、21年9月期第1四半期決算を発表。売上高は138億7200万円(前年同期比10.3%減)、営業利益は30億2500万円(10.5%減)だった。そのうち、化粧品事業の売上高は109億2900万円(10.0%減)。ポーラ・オルビスホールディングスは20年12月期第3四半期の売上高が前年同期比24.0%減。化粧品とサプリメントが主力のファンケルの21年3月期第3四半期の化粧品事業の売上高は前年同期比17.9%減と、大手は軒並み10~20%前後の減収となっている。

   資生堂の売上高は前年同期比で22.8%減た。主力の化粧品だけでなく、ヘアサロンの休業などでヘアケア類の需要も落ち込み、20年12月期は300億円の最終赤字を見込む(2月9日通期決算を発表予定)。

   経済産業省の生産動態統計によると、20年11月の化粧品出荷額は前年同月比10.9%減の1285億円で、9か月連続で2ケタ減。また、総務省が21年2月5日に発表した家計調査では、20年11月、12月にコロナ禍で「消費行動に大きな影響が見られた主な品目」を挙げ、その中には「ファンデーション」や「口紅」も。それによると、11月のファンデーションへの支出は、前年同月比10.6%減、12月は12.9%減。口紅は11月が38.4%減、12月は40.2%減だった。口紅は、2人以上世帯についての2020年通年の家計調査でも前年比36.2%減だった。

   コロナ禍の出口が見えないなか、化粧品業界にとっては「我慢の経営が続きそう」と東京商工リサーチという。

姉妹サイト