女性肛門科医が警鐘! いま増えているオシリのトラブル【尾藤克之のオススメ】

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便秘は臭いに注意

   厚生労働省の国民生活基礎調査によると、成人の便秘症の有訴者率は男性4.0%、女性5.9%で、成人になると約14%に増加します。日本人の7人に一人が便秘の症状をもっているのです。

   便秘になると臭いに注意しなければいけないと、佐々木さんは指摘します。

「それは、『出残り便秘』です。出残り便秘のことをお医者さんが知らない場合が多いうえ、精神科や心療内科では肛門の診察をしないので、実際に肛門から臭いが漏れ出ているのに『自己臭症』『自己臭恐怖症』と診断され、精神科の薬を飲んでいる患者さんが来院されることもあります」

   佐々木さんは、

「便が常に肛門に鎮座しているのですから、臭いがあって当然です。臭いがあるのなら、それを取り除けばいいだけなのに、精神的、つまり、心の病のせいにされてしまうことで心が参ってしまう人もいます。何をしても治らなかった症状の原因が出残り便秘である可能性もあるのです。このような場合は、出残り便秘を疑ってみるといいかもしれません」

と話しています。

   インターネットの情報やメディアにも誤った情報が多いので、正しい情報をキャッチアップしなければいけません。また、最近では冒頭にふれたように、温水洗浄便座による弊害が多いようです。「痔だー!」と言って受診した患者さんが「ただの洗い過ぎ」だったという結末も多いとのこと。この機会にオシリの正しい情報を入手しましょう。(尾藤克之)

尾藤 克之(びとう・かつゆき)
尾藤 克之(びとう・かつゆき)
コラムニスト、著述家、明治大学客員研究員。
議員秘書、コンサル、IT系上場企業等の役員を経て、現在は障害者支援団体の「アスカ王国」を運営。複数のニュースサイトに投稿。著書は『最後まで読みたくなる最強の文章術』(ソシム)など19冊。アメーバブログ「コラム秘伝のタレ」も連載中。
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