軍事クーデターのミャンマー 現地の日本企業はどうなっているのか?

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   軍事クーデターが起こったミャンマー(ミャンマー連邦共和国)の情勢が懸念されるなか、同国に進出している多くの日本企業はどのような状況なのだろう――。

   日本貿易振興機構(JETRO)などに聞いた。

  • ミャンマー最大の都市ヤンゴンの街並み
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建設、製造、流通サービス... 日本企業は436社

   日本貿易振興機構(JETRO)によると、在ミャンマー商工会議所のメンバー企業は、436社(2021年1月末現在)がある。円借款(日本政府が発展途上国へ、インフラ整備などの目的で長期、低金利の資金貸し付け)事業や、民間企業独自の事業に取り組んでいる。

   JETROの担当者によると、

「建設や製造、流通サービスといった企業が主です。経済の中心であるヤンゴンや、工業団地として開発中のティラワなどで建物や橋、鉄道などの建設、インフラ整備に主に従事しています」

と言う。

   クーデター後のミャンマーとそこで活動している日本企業の動向については、

「現在、情報を収集しているところです」

と答えた。

   そうしたなか、加藤勝信官房長官は3日、ミャンマーへの経済支援の是非について、「事態の推移を注視しつつ、今後の対応を検討していきたい」との考えを示した。

   また、不動産大手の三菱地所の広報担当者によると、

「(ミャンマーの事業については)最初の緊急事態宣言(2020年4月に発令)時点で、現地に赴任していた1人が帰国しました」

と話し、現地法人は事実上活動が停止している状況という。

   コロナ禍で、海外との行き来が事実上ストップ。海外事業そのものが低調なことから、進出している日本企業の事業活動も、クーデターによる打撃はさほど受けていないのかもしれない。

   ミャンマーでは、国民民主連盟(NLD)のアウン・サン・スーチー氏(国家顧問)が兼務していた外相を事実上解任。2日以降も、首都ネピドーにある自宅に軟禁されているといった報道がある。

   NLDは2日の声明で「国家顧問を含むすべての拘束された人々の解放」を、国軍に対して要求しているが、3日現在、いまだ叶っていない。

   スーチー氏はSNS上で「Say No to MILITARY COUP. Let's Start CIVIL DISOBEDIENCE MOVEMENT(軍隊の一撃に「ノー」を。さあ、市民の抵抗運動を始めましょう)」と題したオンラインでの運動を拡散。「今できることは『ステイホーム』ですべて可能です。全世界がロックダウン中にしてきたことと同じです」と、Facebook上で「静かなる市民の蜂起」を求めた。このオンラインサイトは、すでに14万近くもの賛同者を集めている。

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