新型コロナウイルスの感染拡大による「3蜜」回避を狙いに、政府がテレワークを推奨。時差出勤や在宅勤務が増えるなど、通勤スタイルが多様化していることに合わせて、JR東日本は2021年春から、Suica定期券を利用した時差通勤でJREポイントがたまる「オフピークポイントサービス」と、定期券ではなくチャージ(入金)分で繰り返し在来線を利用してJREポイントがたまる「リピートポイントサービス」の2つの新しいポイントサービスを実施する。
コロナ禍が長引くなか、「3密」をつくる通勤ラッシュの解消や、在宅勤務増加に伴う通勤手当の廃止などに対応・支援する試みだ。
「早起き」で15ポイントをGET!
「オフピークポイントサービス」は、ピーク時間帯(駅により異なる)である1時間半の前後1時間がポイント還元対象時間帯。前の1時間は「早起き時間帯」として、この時間帯に対象エリアの駅に入場すると15ポイント、後の1時間は「ゆったり時間帯」として20ポイントが還元される。
たとえば「上野駅」は、山手線や常磐線など全路線共通で6時20分~7時20分が「早起き時間帯」、8時50分~9時50分が「ゆったり時間帯」に設定されている。対象エリアは「JR東日本の首都圏の指定した範囲」で、東京、神奈川、千葉、埼玉、茨城、山梨の6都県の多くの駅が対象だ。
FREX定期券や通学定期券、グリーン定期券は対象外。Suica定期券はJREポイントの登録、専用サイトでのエントリーが必要。同じ日に複数回利用してもポイント還元は1回に限られる=上図参照。
実施期間は2021年3月15日から22年3月31日まで。利用2か月分ごとに集計し、その翌月にまとめてポイントが還元される。
リピート利用にもポイント
「リピートポイントサービス」は、同一運賃区間の利用が、同一月内に10回で運賃1回分相当のJREポイントを還元するもの。11回以上の利用では、1回ごとに運賃の10%相当のJREポイントを還元する=上図参照。還元時期は利用回数が10回以上となった翌週以降となる。
「同一運賃区間」は、乗車区間は異なる場合でも運賃が同一となる区間。たとえば、東京-赤羽、東京-蒲田、品川-川崎はいずれもIC運賃が220円なので「同一運賃区間」となる。
こちらのサービスはSuicaが利用できる在来線全駅が対象で、3月1日から始める。