格安スマホを延命させないと大手の寡占に逆戻りだ
今回の「mineo」(マイネオ)の新料金発表について、ネット上ではこんな意見があふれている。
ケータイ・スマホジャーナリストの石川温(つつむ)氏は、こう指摘した。
「総務省ではキャリアからMVNOに対しての回線レンタル料である『接続料』を3年で半額に引き下げようとしているが、そんな呑気なことをしていたらMVNOが相次いで撤退しかねない。武田良太総務大臣の圧力によって3キャリアでの値下げが実現したが、それによって格安スマホ市場を作ってきたMVNOはハシゴを外された格好になった。MVNOを救済する早急な対策が求められる。MVNOを延命させないことには、早晩、3キャリアの寡占市場に逆戻りするだろう」
同じように、総務省の携帯大手への圧力が裏目に出たことを批判する声が多かった。
「値下げは各携帯会社の体力勝負になり、体力のないものから潰れていく。最終的には回線使用料をとれるキャリア組が勝ち残り、マイナーな会社が淘汰された時点で、ジワジワと料金が上がってくる。結局なにも変わらない。使用者の利益を守るなら、むしろある程度の段階で値下げ合戦が収まり、いくつかのキャリアでない会社が残らなければならない。政府は国民に対するアピールのためにやっているだけなので、国民の関心が薄れればもとに戻るだけだ」
「大手の料金はまだまだまだまだ高すぎる。しかも、日本は公共WiFiポイントが少なすぎて、外国人旅行者も腰を抜かすほど。日本では、公共料金はじめ社会活動の基本料金が高すぎて、消費者の可処分所得を圧迫している。圧倒的多数の一般消費者から吸い上げるだけの『逆トリクルダウン』(編集部注:『富める者が富めば、貧しい者も自然に豊かになる』という説の逆)で経済が20年間足踏み。まずは、公共WiFiポイントを増やしてほしい」