「NHK受信料はもっと安くなる」と自画自賛の武田良太総務相に「スマホから受信料をとるのを止めさせて!」と怒りの声(1)

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「NHKの受信料はもっと、もっと安くなるし、早く安くすべきだ」

   携帯電話料金に続き、NHK受信料でもすっかり「値下げマン」になった武田良太総務相が、BS日テレの報道番組で吠えまくった。

   その一方で武田大臣は、NHKがひそかに画策しているスマホやパソコンでテレビを見ている人からも受信料をとろうとする動きについては、容認の方向と受け取られる発言をした。

   そんなことになったら、テレビを持っていない人もNHK受信料を払わなくてはならなくなる。いったいどういうことか。

  • 受信料を下げさせることには威勢がいい武田良太総務相
    受信料を下げさせることには威勢がいい武田良太総務相
  • 受信料を下げさせることには威勢がいい武田良太総務相

武田総務相「受信料はもっと安くなると思います」

   NHKは2021年1月14日、受信料を2023年度に値下げすると明らかにした。2021年度から2023年度まで3か年の経営計画の中に盛り込んだ。具体的な値下げ額の数字は明記しなかったが、前田晃伸会長は記者会見で、「衛星付加契約で月額300円ほど安くなる」と例示した。

   現行料金は地上契約が月額1260円(税別・口座振り込み)、衛星付加契約が月額2230円(同・地上契約含む・口座振り込み)だから、約13%の値下げである。

3年後に受信料を下げるという前田晃伸NHK会長
3年後に受信料を下げるという前田晃伸NHK会長

   ところで現在、若い世代を中心にテレビ離れが進んでおり、テレビ受像機を持たずインターネット経由でテレビ番組を見ている人も少なくない。そういう人からも、どうやって受信料をとるかがNHKの課題だ。

   昨年(2020年)6月に、総務省の有識者会議では、テレビ受像機を持たずインターネット経由でNHKの番組を視聴している世帯に対し、受信料を徴収することを含めたNHK受信料の制度改正の検討を始めた。もしこれが実現すれば、スマホやパソコンはもちろん、カーナビなどを持っている人までが「NHKを見ている」として受信料を徴収されかねないことになる。

   しかし、総務省は昨年11月9日、NHK受信料の徴収対象にインターネット視聴者を加えることを「現時点では見送ることを検討している」と明らかにした。NHKでは地上波で放送するテレビ番組をネットで同時配信する「NHKプラス」を昨年4月1日にスタートさせたばかり。「同時配信」がまだ普及の初期段階にあるため、「受信料」を徴収する機が熟していないと判断したのだった。

   そんな中で、NHKの受信料問題を統括する武田良太総務相が1月19日、BS日テレの報道番組「深層NEWS」の特集企画「菅内閣のキーパーソン武田総務相に生直撃! NHK&携帯どうなる」に出演し、重要なことを二つ発言した。

「受信料はもっと安くなると思う。第2弾、第3弾の値下げが必要だ。また、値下げの前倒しは可能だ」

とNHKに大いにハッパをかけたのだ。

   もう一つは、ネット受信料について、

「NHKは受信料によって成り立つ。将来、避けて通れない」

と容認の方向を示しつつ、

「NHKは国民に賛同されるようなビジョンを示すべきだ」

と語り、NHKに丸投げする姿勢を示した。

   日テレNEWS(1月21付)「NHK受信料は『もっと安くなると思う』総務大臣が恒久的な値下げも示唆」によると、武田総務相の発言はこうだ。武田総務相は、NHKの前田晃伸会長の発言を暴露しながら、こう語った。

武田総務相「NHKはようやく改革に向けて、国民への還元に向けて一歩踏み出した。(値下げの)具体的な数字と、2023年度(BS1波削減)、2025年度(AM1波削減)というゴールを明確に記した。(ただし)これで国民がもうすべて納得するわけではない。まだまだ経営スリム化、コスト削減によって、もっと国民に還元できる数字が出てくると私は思っています。私は前田会長に『1か月(値下げが)遅れれば、1か月、国民の負担が増えるのですよ』とずっと申し上げてきた。今でも、一刻でも早く値下げに着手していただきたいという気持ちを持っています」
「値下げの前倒しはできないことはない。やる気があるかないかと思います。『そう簡単に値下げできるわけない』という前田会長のコメントが報じられたが、私には『そういうことは言ってない』『前向きにコレをやるんだ』といってくださった。私としても『あれだけの剰余金(編集部注:約1300億円)があって何に使うんだ?』って話です。税金だって過剰な徴収があった時はしっかり還付するルールになっているのに、公共放送が貯め込むなんてことを国民が許すわけない」
番組キャスター「衛星付加受信料を支払う世帯だけの値下げなら月額300円程安くなると前田会長は例示した。もっと安くならないか?」
武田総務相「なると思いますよ。剰余金のみならずラジオとBSのチャンネルも減らす。そうしたらコンテンツ制作費も浮く。今から子会社も財団法人も統廃合を繰り返してコスト削減に踏み込むと。これをトータルに見て、いくら還元できるかという話になっています」
番組キャスター「第2弾、第3弾、さらにこの値下げが恒久的であることも...」
武田総務相「もちろんです。こんなものをもう一回あげるなんていったら、国民が許すわけありませんよ。値下げの恒久化は当然のことです」
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