米ワシントンでジョー・バイデン氏の大統領就任式が行われ、第46代大統領が誕生しました。
前任のドナルド・トランプ氏は就任式を欠席。デモや暴動に備えて2万人規模の州兵が動員されるなど「異例」だらけの就任式となりましたが、そこはさすが「アメリカ」です。ふたを開けてみれば、バイデン氏の冷静な就任演説は「安心感」を、女性初の副大統領となったカマラ・ハリス氏の姿は「希望」を、そしてレディー・ガガさんの国歌斉唱は「感動」を世界中の人々にもたらして、アメリカの底力を見せつけました。
さらに、バイデン氏のライバルだった「あの人」がネット上で人気を博すなど、話題が満載だった新大統領の就任式を、英語で話してみせんか!?
中学英語で十分伝わる「バイデン氏大統領就任」
まずは、大統領就任式にまつわる英語表現をお伝えしましょう。ぜひとも覚えて欲しいキーワードは「就任式」。じつは、ビジネスの場面でもよく目にする単語で、TOEICでも頻繁に出題されます。
inauguration:就任、就任式
このところの海外メディアは、まるで「inauguration祭り」のように「inauguration」という単語であふれていました。「就任」や「就任式」という意味の単語ですが、「inauguration speech」(就任演説)や「inauguration day」(就任式の日)という表現も覚えておきましょう。
歴史上もっとも有名な「inauguration speech」は、1961年の故ジョン・F・ケネディ大統領が、
「Ask what you can do for your country」(あなたがあなたの国のために何ができるのかを問うてほしい)
と語りかけた演説だとされています。
「inauguration」は政治だけではなく、社長や役員就任などビジネスシーンでもよく使われる単語ですので、これを機にぜひ覚えて下さい!
次は、「バイデン氏が大統領に就任した」と伝える表現です。
be sworn in as~:~に(宣誓して)就任する、就任の宣誓をする
Biden was sworn in as 46th president of the United States
(バイデン氏が第46第のアメリカ大統領就任の宣誓をした)
「sworn」は「swear」(宣誓する)の過去分詞です。各国の報道で一番多く使われていた単語ですが、あまりなじみがないので「使いこなす」のはハードルが高そうです。もっと簡単な英語表現はないかと探してみたら、ありました!!
Biden becomes president
(バイデン氏が大統領になった)
Kamara Harris becomes first female vice president
(カマラ・ハリス氏が初めての女性副大統領になった)
「become」(~になる)は、中学校でならう初級単語です。これならバッチリ覚えられそうですね。無理して難しい単語を覚えるよりも、「become」のような基本単語を使いこなして表現の幅を広げることから始めましょう。
就任式では、レディー・ガガさんがアメリカ国歌を斉唱しましたが、力強い歌声が世界中に感動を呼びました。
national anthem:国歌
Lady Gaga sings the National Anthem
(レディー・ガガが、国歌斉唱をした)
国歌は「national anthem」なのですね。ついつい「national song」などと言ってしまいそうですが、こういった定型の単語はポイントです。覚えておきましょう。
レディー・ガガさんはツイッターで、「I will sing to the hearts of all people who live on this land」(この地に暮らす、すべての人たちの心のために歌う)と「決意」を表明していましたが、とにかく「emotional」(感情に訴える)な歌声だったと絶賛されています。
国境を越えて広がる感動......。「this land」(この地)を「この国(アメリカ)」と訳しているメディアもありますが、国境を越えて「地球全体」を差しているように思えたのは私だけでしょうか?