コロナ禍の2020年 企業倒産は意外にも記録的低水準、そのワケは?

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   2020年の企業の倒産件数は8000件の大台を下回るなど、意外なことに記録的な低水準だったことがわかった。

   企業信用情報の帝国データバンクによると前年(8354件)比6.5%減の7809件。東京商工リサーチも、前年(8383件)比7.2%減の7773件と、両社とも2年ぶりに前年を下回った。いずれも、2021年1月13日の発表。東京商工リサーチによると、8000件を下回るのは1990年(6468件)以来30年ぶり。記録的低水準のワケは......。

  • 経営の重荷になったコロナ禍だが……
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宿泊業は前年比76%増加

   帝国データバンクによると、2020年の負債総額は1兆1810億5600万円。最少だった前年(1兆4135億8500万円)から16.4%減とさらに下回り、2000年以降では2番目の低水準だった。

   東京商工リサーチのまとめでは、2020年の負債総額は1兆2200億円。前年(1兆4232億3800万円)と比べて14.2%減となり、この50年間でみると1971年(7125億5440万円)に次いで4番目の低水準だった。

   トータルの倒産件数、負債総額では記録的な低水準だった2020年だが、産業別・業種別などでデータをみると、コロナ禍の影響が及んでいることがわかる。

   コロナ禍で続いている消費低迷の影響を、最も影響を受けているのは飲食業や観光・宿泊業。帝国データバンクによると、飲食店の2020年の倒産件数は前年比6.6%増の780件で過去最多。また宿泊業は127件で、前年比76.4%増と大幅に増えた。東京商工リサーチのまとめでは、飲食業の倒産は前年比5.4%増の842件。宿泊業は同57%増の118件。いずれも、飲食店と宿泊業の倒産件数が突出していた。

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