見たくない人から受信料とるなんて横暴!
一方、NHKの前田晃伸会長は昨年(2020年)12月3日の会見で、
「(受信料を)下げたいのは山々だが、ただ下げれば済むということではない。下げられる環境を一刻も早く整える」
と説明。BS(衛星放送)の削減などの改革を優先するとの考えを示していた。
ところが、武田総務相のNHK批判はとどまることをしらなかった。今年1月8日の年頭会見で、さらに追い討ちをかけたのだった。
「再三、私も申し上げてきたが、国民からの受信料で成り立つ公共放送として、コロナ禍でかなりの生活に負担をかけている受信料について、できることは何なのか、公共放送事業者としてしっかりと考えていただきたい。年頭で、リーダーたる前田会長が『改革の年である。結果を出す年である』と頼もしいことを述べた。しっかりと提出されたもの(中期経営計画)を精査しながら、私どもの意見を申し添えていきたい」
ここまで言われたら、NHKとしても受信料を下げざるをえなかったのだろう。
ところがネット上では、
「武田総務相のNHK攻撃は的外れだ」
「受信料の値下げなどどうでもいい。スクランブル放送にすべきだ」
という意見が大勢を占めている。
スクランブル放送とは、契約した人だけがテレビを視聴できるシステムのこと。日本ではWOWOWなどBSやCSの一部チャンネルで実施されている。NHKも政府も基本的にスクランブル放送化には反対の立場だ。
こんな声に代表される。
「NHKは値下げして逃げ回り、生き残ろうとしているようですが、私や多くの人たちにとって必要のないものなので値下げではなくスクランブル、民営化すべきです。総務省やNHKはそこを勘違いしないでほしい。必要な人から必要なお金をもらって運営すれば誰も文句を言わない。子どもでもわかる理屈です」
「NHKはよく見るほうなので、契約しています。ただ、スクランブル化は賛成です。災害時だけスクランブルを外すこともできるので、問題はない。それよりも『NHKを契約してないので観られなくて悔しい』と言われるぐらい、NHKは放送内容で勝負してほしいと思います」
「値下げ云々よりも、日本は民主主義の国なのだから、契約の自由をキチンとして欲しい。契約をする・しないの選択肢がないなんて考えられない。観たくない人に対しても無理矢理、受信料を払わせるなんて横暴すぎる。マンションにBSが入っているからと、これまたBS受信料を無理矢理払わせるなんて、反社勢力か!と言いたい」
「無駄遣いが目立つ。朝のニュースでも同じ番組で気象予報士が2人もいて、1人は外の状況を伝えるだけ。どんだけおカネかけてんの!」
(福田和郎)