企業は社員が副業で得た知識やノウハウを活かせ!
こうした副業の実情について、経験者に満足度を聞くと、副業に「満足」と答えた人は65.5%(「とても満足」=19.1%、「やや満足」=46.4%の合計)で、「不満」は、「とても不満」(2.9%)と「やや不満」(3.8%)を合わせても1割に満たなかった。
副業経験者は、金銭的には満たされなかったものの、「満足」しているというのだ。
調査では、「実際にどんなことを感じたか」という問いに、32.8%の人が「やりがいを感じた」、また「視野が広がった」、「人脈が広がった」と答えた人が、ともに31.4%いた。いずれも3割を超え、「やりがい」や「視野野・人脈の広がり」を得られることにメリットを感じているようだ。
荻田編集長はこの結果を受けて、「企業もより人材を活かすために、社員に副業を認めるだけではなく、副業で得た知見やスキルを本業に還元する仕組み作りをしておくことが求められる」と指摘している。
さらに、副業で実現したいことを、転職することで実現できるのかという問いには、「実現できる」と回答した人は33.5%。「見込める収入や生計が立てられるかどうかを考えると、現在の仕事を続けつつ、あくまで副業としてやりたいという回答が目立った」という。
年代別でみると20代では「(転職で)実現できる」の回答が43.5%と4割を超え、転職することで自己実現を目指す割合が他の年代より高い結果となった。30代は33%、40代28.5%、50代が29%だった。
なお調査は、3年以内の副業経験または副業の意向がある会社員(正社員)と公務員を対象に、2020年11月13日から4日間実施した。20~59歳まで、年代ごとに200人ずつ計800人から有効回答を得た。2021年1月6日の発表。