Suganoは高すぎた!?
今回、大リーグ球団との交渉で合意にいたらなかったのは、菅野投手側が示した金額が高すぎたからだと報じられています。
It looks like the asking price was just too high for the team
(ただ、希望金額がチームにとって高すぎただけのようだ)
実力は十分に認めているが、コロナ禍による経営難に直面している球団にとって金額が高すぎた......。「欲しいけど手が届かなかった」ことも、米メディアが菅野投手に「未練タラタラ」になっている理由の一つでしょうか。実際、菅野投手を紹介するコメントは、絶賛モードです。
Accomplishments jump off the page(飛び抜けた業績)
Sugano is the most accomplished pitcher in the world who has yet to appear in MLB
(菅野はまだ大リーグの経験がない、世界で最も完成度が高い投手だ)
Sugano has been the most consistently excellent starting pitcher in Japan since Masahiro Tanaka
(菅野は、田中将大以来、日本で最も安定して業績を上げている先発投手だ)
さらに、菅野投手が速球やスライダー、スプリッター(フォークボール)やカーブなど多様な球種を誇ることや、日本国内での輝かしい受賞歴などを細かく紹介しているメディアも目立ちました。
今期の移籍市場は終わったのに、なぜか熱い米メディア。大型移籍の本命は「コロナ後」だと捉えているのでしょうか。
それでは、「今週のニュースな英語」は、菅野投手の卓越した業績を紹介する米メディアの表現から「jump off the page」を取り上げます。直訳すると「ページから飛び出してくる」という意味。本などの紙面から、目を引く文字や絵が目に飛び込んでくる状況を表していて、「飛び抜けている」「卓越している」といった意味で使われる慣用句です。
His accomplishments jump off the page
(彼の業績は飛び抜けている)
some of them jump off the page
(飛び抜けて優れている人が何人かいる)
none of them jump off the page
(飛び抜けて優れた人は一人もいない)
大リーグ挑戦は「子どものころからの夢だった」と語っていた菅野投手。報道を見る限り、今回のポスティングシステムが不成立に終わったことで、逆に米国での「菅野株」は上がっているようです。「逃した魚ほど大きく感じる」法則は、万国共通なのでしょうか。菅野投手にとっては、案外「得策」だったかもしれません。(井津川倫子)