米テスラやZoom(ズーム)などの株式の上昇によって、日本人の個人投資家にも人気が急騰している米国株。そんな米国株の先行きを、マネックス証券チーフ外国株コンサルタントの岡元平八郎氏は、強気の予想を展開する。
なかでも、ベンチャー企業向けのNASDAQ(ナスダック)市場の急伸は目を見張るものがある。
GAFAMの買い増し機会をさぐる
新型コロナウイルスの感染拡大に見舞われた米国の株式市場だが、その一方でリモートワークに伴う電子化の波が押し寄せており、情報技術関連企業が多いナスダック市場は大きく上昇した。
時価総額100兆円を超えるアマゾンは安値から2倍程度に上昇。テレワークのド本命といわれ、世界中のビジネスシーンで利用されたコミュニティソフトを提供するズームは年初から一時8倍を超える上昇となった。
米国の主な株式指数の騰落率は下表のとおり。ナスダックの騰落率は、じつに42.3%も上昇した。
【2021年の米国株の見通し】
日本とは比較にならないほどのコロナ禍の影響が大きい米国だが、ワクチンが広く普及するとの見方を織り込み、大きな成長を見込んでいる。企業の業績は、前年比22%の増益を予想。ここから算出されるS&P500の目標価格は4100ポイントだそうだ。
なかでも、景気回復の恩恵を受けるバリュー株がグロース株(成長株)をアウトパフォーム。大型銘柄よりも小型銘柄に妙味があるとしている。
GAFAM(グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル、マイクロソフト)については、長期的な成長を予想。調整局面があれば、長期的な視点で買い増しを行う機会になるとみられる。
過去1年でS&P500とGAFAMの推移を比較した場合、常にGAFAMの5銘柄が好成績。株式指数を買うのであれば、そちらの5銘柄の購入を検討しても良さそうだ。
◆ S&P500とGAFAMの推移
※2019年の参考パフォーマンス
S&P500 =29%
GAFAM =50%