駅でテレワークを推進
ワーケーションとならぶ連携施策のもう一つの柱は、時間や場所にとらわれない働き方のサポートだ。鉄道会社であることの特性を生かして、駅でのシェアオフィス利用を促進する。
まずはJR東日本のシェアオフィス「STATION WORK(ステーションワーク)」の拡大を図り「自分らしく働ける環境整備」に努めるという。
STATION WORKは、JR東が駅や系列のホテルメッツなどでブース型「STATION BOOTH」を中心に約50か所のネットワーク展開を持つ。今回の連携で2021年から、首都圏や長野県のプリンスホテル6館でSTATION WORK会員を対象にテレワークプランを提供する。
こうした提携拠点を含め、2023年度で1000か所の展開を目指している。また、JR東日本の沿線に展開している「STATION BOOTH」を西武鉄道の沿線駅にも展開することを検討中だ。
JR東日本と西武HD、両社の自慢のサービスを組み合わせた「付加価値商品の提案」などを用意する。JR東日本の新幹線に用意されている、グリーン車の上位席「グランクラス」とプリンスホテルの特別な客室を組み合わせたラグジュアリー志向の旅行プランの発売を予定している。
コロナ禍は、両社にとっても暗い影を落としている。JR東日本が2020年10月28日に発表した20年4~9月期の連結業績は、売上高に当たる営業収益が48.2%減の7872億円、営業損益は2952億円の赤字(前年同期は2965億円の黒字)。西武HDの20年4~9月期の連結決算(11月12日発表)は、売上高にあたる営業収益が47%減の1548億円、営業損益は306億円の赤字(前年同期は437億円の黒字)だった。