きょうは、先日50歳を迎えられたMさんです。
「このコロナ禍でオンライン会議、オンライン商談にもようやく慣れてきたところです。我ながらスゴイと思います。とはいえ、50代を迎えたので、これからのキャリアを考えて社外の知り合いも増やしたいと思っていましたが、リアルで会えない分、人脈の広がりも減ってきているように感じています。どうしたらいいのかな」
自分のキャリアを会社はつくってくれない
Mさん。キャリアについて、どう考えていますか。
「ひと昔前の、終身雇用が続くのであれば、このまま会社の中でできるキャリアだけでもやっていけると思います。会社にいれば、『会社の中でキャリアが積み上がっていく』。そんなイメージです」(Mさん)
たとえば今、Mさんが会社から離れるとしたらいかがでしょう。どんな価値があると思いますか? どんな価値を提供することができると思いますか?
「会社ではそこそこの役職なのですが、会社から外に出るとどんな価値があるんだろうか。じっくり考えたことはありません」(Mさん)
今は、キャリアのオーナーシップが会社から個人へ移っています。自分のキャリアは会社がつくってくれるのではなく、
「自分の時価総額を自分で意識すると自分のキャリアをつくれるようになる」
と考え方を変えてみましょう。
では、自分のキャリアは市場の中でどれくらいの価値があるのでしょうか――。Mさんは先ほど、「まだ、じっくりと考えたことがない」とのことだったので、今の仕事の中で培った自分の価値、これまでのキャリアの中で何ができるかを箇条書きで書いてみましょう。ポイントは、本当に価値があるのかと悩まずに、数を意識して書くことです。
「自分(社内)では当たり前だと考えていることが、社外では価値あること」ということがあります。
具体的に価値を考える方法として、箇条書きで書き出した価値・キャリアを、「今の会社の仕事以外に月50万円稼ぐためには?」と考えてみましょう。
今すぐ出てこない場合は、
・5000円、1万円を稼ぎ出すための価値があることは?
・習ったことをアウトプットすると価値はいくらか?
思い浮かばない場合は、数字を当てはめ少しずつ具体的にしてみましょう。
自分の価値を周りに知ってもらうためのタグ付け
SNSでのタグ付けといえば「#カメラ好きとつながりたい」「#サッカー好き」などを思い浮かべるでしょう。
これから「個の時代」と言われる中で、自分の価値を周りに知ってもらうためには、自分へのタグ付けが必要といわれています。これはハッシュタグをつけるということではなく、「これができるよ」と周りに知ってもらうことです。
たとえば、営業部の会社員の場合、社内で色んな顔を知ってもらうことが大事です。
・ブログをやっている
・動画制作ができる
・前職が経理
・社外でコミュニティを運営している
社内で新ビジネスに繋がったり、もちろん社外に対して、
「何ができる人」
「何が得意な人」
なのかを伝えることで、そこで新しい繋がりができていくと思います。Mさんやみくもに繋がりを求めるのではなく、お互いに必要な繋がりになるようにぜひ自分にタグ付けをしてみましょう。
新しい仕事は「予想しない偶然の出来事から生まれる」と言われることがあります。これは、仕事に繋げるためという目標を持ち動いていて、仕事に繋がったということではありません。自分ができることを手伝ってみた結果、そこから仕事を任せてもらえたり、やってみたらおもしろくて仕事になってしまったり、そんな偶然の出来事です。
実際に、趣味で写真をやっていた人が、イベントの撮影手伝ったことから、お仕事に繋がったという人もいます。
Mさん繋がりをつくって、そこから仕事に繋がることもあるかもしれませんが、偶然の出来事から生まれる仕事もあるかもしれませんね。何かお願いされる機会があったらぜひ受けてみるのもいいかもしれませんね。(ひろ子ママ)