コロナ変異種の感染拡大で年末年始も警戒態勢(12月28日~2021年1月8日)【株と為替 年末年始のねらい目】

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   クリスマスから年末年始に向かって商いが薄くなってくる東京株式市場の日経平均株価は、どうにか高値圏で推移している。ただ、新型コロナウイルスの感染拡大は第3波に加え、英国などで変異種が広がり、世界的な蔓延が懸念されている。国内でも、年末年始は「厳戒態勢」にあるが、株式相場も警戒感が広がっている。

   一方、ドル円も「コロナ相場」から目が離せない。米国の追加経済対策の早期実施が不透明となったことに加えて、コロナ変異種の拡大でドルは売りづらい展開となりそう。どうなる!? 年末年始の株式・為替マーケット!

  • コロナ変異種の感染が広がってきた(写真はイメージ)
    コロナ変異種の感染が広がってきた(写真はイメージ)
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東京株式市場 日経平均株価、高値圏でもみ合い

日経平均株価予想レンジ:2万6000円~2万7100円

2020年12月25日(金)終値 2万6656円61銭

   年末年始の東京株式市場の日経平均株価は、高値圏でのもみ合いか。

   前週の日経平均株価は、小幅ながら反落した。米国で追加経済対策に与野党が合意したことを好感し、ニューヨーク株式市場が上昇したことを受け、日経平均株価も上昇する局面もあったが、英国での新型コロナウイルス変異種の感染拡大などを嫌気し、上値の重い展開だった。

   年末年始の日経平均株価は、高値圏でのもみ合いとなりそうだ。年末は大納会での「掉尾の一振」を期待する声もあるが、国内でも英国での新型コロナウイルス変異種の感染が確認されるなど、懸念材料の多い。

   年始からも新型コロナウイルスの感染拡大状況が鍵を握ることになりそうだが、下値は日銀のETF(上場投資信託)買いが支えているため、底堅い動きとなりそうだ。

東京外国為替市場 ドルの上値、重い展開か

ドル・円予想レンジ:1ドル=102円00銭~104円50銭

2020年12月25日(金)終値 103円48銭

   年末年始の外国為替市場でドル円相場は、ドルの上値が重い展開か。

   前週のドル円相場は、狭いレンジでのもみ合いとなった。英国での新型コロナウイルス変異種の感染拡大などが重しとなり、リスク回避のドル売りが優勢になったが、一方で英国とEU(欧州連合)がFTA(自由貿易協定)で合意に達したことで、リスク回避の円買いが縮小した。

   年末年始のドル円相場は、ドルの上値が重い展開となりそうだ。英国での新型コロナウイルス変異種の感染拡大が懸念材料となっていることに加え、与野党が合意した米国の追加経済対策に対して、トランプ米大統領が部分修正を求めるなど不透明感が払拭されていないこと、米国のつなぎ予算の期限切れが迫っており、政府機関の一部閉鎖が懸念されていることなどから、ドルの上値が重くなっている。

   ただ、米国では着実に新型コロナウイルスのワクチン接種が進んでおり、ドルの下支え要因となりそうだ。

   経済指標は、国内では12月28日に、17~18日開催の日本銀行の金融政策決定会合「主な意見」、11月の鉱工業生産速報値、30日に東京証券取引所の大納会。

   1月4日が東証大発会、7日に11月の毎月勤労統計調査、8日に11月の家計調査などが予定されている。

   海外では、12月31日に中国の12月の製造業PMI(購買担当者景気指数)と非製造業PMI。

   1月5日に米国の12月ISM製造業景況指数、6日に米国の12月ADP雇用統計、FOMC(米連邦公開市場委員会)議事要旨、7日に米国の11月貿易収支、8日に米国の12月雇用統計などが予定されている。

(鷲尾香一)

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