日本の労働生産性、相変わらずG7で最低 米国の6割の水準

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   日本の労働生産性が一向に向上していないことが、日本生産性本部の「労働生産性の国際比較 2020」でわかった。

   それによると、2019年の日本の労働生産性は、就業1時間当たり4866円で、先進7か国(G7)の中では、データが得られる1970年以降、最下位の状況が続いている。

   労働生産性の国際比較は、日本生産性本部が経済協力開発機構(OECD)のデータをもとに毎年、分析・検証のうえ公表している。2020年版は12月23日に明らかにした。

  • 1時間当たり労働生産性で日本は依然、G7最下位
    1時間当たり労働生産性で日本は依然、G7最下位
  • 1時間当たり労働生産性で日本は依然、G7最下位

日本の就業者1人当たりの労働生産性824万円

   OECDの労働生産性は、購買力平価(PPP)換算で示されている。PPPは、ある国である価格で買える商品が他国ならいくらで買えるかを示す交換レート。日本の1時間当たり4866円(47.9ドル)は、米国(7816円=77ドル)の約6割の水準で、順位はOECD加盟37か国中21位だった。

   1時間当たりの労働生産性が高かったのは、アイルランド(1万982円=108.2ドル)、ルクセンブルク(1万901円=107.4ドル)、ノルウェー(9236円=91ドル)がトップ3。

   日本の就業者1人当たりの労働生産性は824万円(8万1183ドル)で、OECD加盟国中26位。1970年以降最も低くなった。韓国(24位、835万円=8万2252ドル)やニュージーランド(25位、832万円=8万2033ドル)とほぼ同水準。

   1人当たり労働生産性が高かったのも、アイルランド(1906万円=18万7745ドル)がトップ。次いでルクセンブルク(1641万円=16万1681ドル)、3位に米国(1380万円=13万6051ドル)と続く。

   日本生産性本部の「労働生産性の国際比較 2020」では、「コロナ禍における主要国の労働生産性の動向」についても報告。各国の2020年4~6月期の労働生産性(原計数)を、対前年同期比で比較したものをモニターしている。

   それによると、計測が可能だったOECD加盟34か国をみると、ほとんどの国で2020年4~6月期の実質労働生産性上昇率が前年同期比でマイナスとなっており、英国の22.7%減をはじめ、フランスの17.3%減、スペイン16.4%減、イタリアの15.3%減など、欧州諸国を中心に大きく生産性が低下した。

   日本は9.2%減だった。これはオランダの8.8%減やチェコの9.2%減などとほぼ同じレベル。一方、プラスになったのは、コロンビアの7.5%増やチリの6.8%増、米国3.7%増、アイルランド0.1%増の4か国だけだった。

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