魔法の呪文をつくろう
筆者が世界的なコンサルティング会社に勤務しているとき、自律訓練法はプレゼンスキルアップの有効なテクニックとして考えられていました。
その会社では、この一連の手順を踏んだ後に「魔法の言葉」を唱えます。「魔法の言葉」とは自分を奮い立たせる言葉で、自己暗示をかけることが目的です。筆者は「絶対に大丈夫だ!」と心の中で唱えるようにしていました。
和田さんにも「自分だけの呪文」があるそうです。それは、講演前に唱える呪文(マントラ)で、人が周りにいないときは小声で唱えます。
「今日、私がお会いする人たちは私の話を聞いて幸せになってくれます。落ち込んでいた人は元気になって、元気だった人はもっと元気になって、最後はみなさん、笑顔になってくださいます。私にはそれができると信じています」
和田さんは、そう言います。
この方法は間違いなく効果がある手法です。話し方、あがりは簡単には修正できませんが、トレーニングである程度のコントロールすることは可能です。治すのではなく、「コントロール」するように心がけるといいでしょう。(尾藤克之)