コロナ禍で大幅減益ながらも製造業は底入れ好転、厳しい非製造業 会社四季報が予測

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業績の回復は「まだら模様」か?

   一方、非製造業は、移動自粛や在宅勤務の浸透で鉄道会社の見通しが一段と悪化したことから、陸運業が赤字転落、空運業も赤字幅が拡大した。空運で国内線、国際線ともに首位のANAホールディングスは、第2四半期決算を発表した10月27日に、今期はじめて通期の業績見通しを発表。人件費の圧縮などに努めるものの、後半の回復も鈍く通期で巨額赤字に沈む見通しだ。ただ情報・通信業のソフトバンクグループが世界的な株高により投資先の評価益が大きく膨らむこともあり、非製造業全体の今期予想営業利益の減益率は、秋号時点に比べて5.1%ポイント縮小している。

   市場別に見ると、大幅減益に沈む1部、2部、JASDAQを尻目に、ネット関連企業が多い東証マザーズ市場の利益は倍増となる予想だ。ソーシャルディスタンスなどの新常態とネットの親和性が高いこともあり、業績を伸ばす会社が目立つという。規模の大きいメルカリの赤字縮小も利益を押し上げた。

   会社四季報では、来期(2021年度)は大規模感染が起きない前提で予想を立てている。来期の営業利益は、全産業で32.0%増益と大幅回復の予想だ。ただ、今期と同様、回復局面でも業種間や同一業種内で格差が生じる「まだら回復」となる可能性は高そうだ、としている。

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