「日本製品不買運動」のターゲット・ナンバーワンのユニクロが、なんと韓国政府機関が推奨する「社会貢献企業」に認定された。
めでたいことだ。これでようやく「反日不買運動」も収まるのかと思いきや、韓国大統領府には抗議の声が殺到するありさまだ。
世論調査でも「まだまだ不買運動を続ける」という声が多数派だという。いったい、どうなっている? 韓国紙で読み解くと――。
韓国企業より早く台風被災地を支援したユニクロ
ユニクロが再びターゲットになったことを報じるのは、聯合ニュース(2020年12月20日付)の「ユニクロが『社会貢献企業』? 韓国政府機関の認定に波紋広がる」という記事だ。
「韓国で日本製品不買運動の主なターゲットとなっているカジュアル衣料品店のユニクロが、韓国政府機関から『地域社会に貢献した企業』などの認定を受けたことがわかり、波紋が広がっている」
韓国政府の女性家族部(編集部注:韓国政府機関の『部』は日本の省庁に該当する)は12月17日、「家庭と仕事を両立する職場文化をつくった」企業859社を発表したが、この中にユニクロが含まれていたのだ。また、ユニクロは12月15日、韓国政府の保健福祉部からも「地域社会に貢献した企業」に選定されたと発表した。
いずれも韓国政府が認める「認定企業」になることを意味しており、さまざまな制度的な優遇を受けられる。さらに、ソウル市からも「社会貢献大賞」を受賞したこともわかった。
こうもユニクロが韓国政府や自治体から高く評価されて、さまざまな「貢献企業」に選ばれたのは、台風など災害の際に積極的に寄付活動を続けたことなどが評価されたためという。
たとえば、今年8月、ユニクロは台風が釜山(プサン)を中心とする韓国南部に集中豪雨の大被害をもたらした時、韓国企業よりも早く被災地復旧支援のため、1億ウォン(約900万円)を寄付した。それもあってか、1年以上続いていた釜山での大型店舗進出の反対運動が収まり、出店にこぎつけている。