総務省がサイトで「高いプランに誘導されるな」と警告
ところで、相次ぐ携帯電話各社の新料金プランをよく理解するようにと、総務省は12月21日、携帯料金の専用サイト「携帯電話ポータルサイト」をオープンした。
「みなさん、自分にあった料金プランを選べていますか?」
と呼びかけた。
大手4社のサービスの利用者のうち、43%が月当たり20GB以上の料金プランを契約しているが、実際に20GB以上を使っている人は11%しかいないと明らかにしている。7割近くが5GB以下で、必要以上の高額料金プランを勧められて、「もったいない」料金の支払いをしているとアドバイスしている=図表参照。
今回のソフトバンクの新料金、ネット上では「やっぱりね。ガッカリした」と冷めた意見の人が多かった。 フリーランスジャーナリスト山口健太氏は、こう投稿した。
「『SoftBank on LINE』は3月開始で詳細は後日発表となっているが、オンラインに特化し、20GB2980円でドコモの『アハモ』にぶつけてきた。LINEアプリでも手続き可能、LINE通話は容量にカウントしないなど、LINEユーザーに親和性の高いプランになりそうだ。従来の格安『LINEモバイル』とはまったく別のサービスという点にも注目。ネットワークはSoftBankやY!mobileと同じ品質で、LINEモバイルのように昼間に遅くなることはないそうだ。期間限定の割引をなくして料金表記を分かりやすくするなど、他キャリアで不評だった点を改善してきたのは好感が持てる」
一方、企業のデジタルトランスフォーメーションを支援するアールジーン代表の小泉耕二氏は、こう指摘した。
「ソフトバンクの発表は、メインブランドの値下げには至らなかった。これまでの格安の『LINEモバイル』とは立ち位置が変わり、通信品質も改善されるもようで映(は)えるものの、『アハモ』対抗というレベルにとどまった。ソフトバンクは、グループ全体としては通信会社だけでなく、Yahoo!やZOZO、PayPayなどさまざまなサービスを配下にもち、デジタル方面ではさまざまな取り組みが可能な企業だ。それだけに、通信を安くするという目的では『LINEモバイル』を通信の起点とした総合的なサービスとしてのソフトバンクを押し出すという考え方なのかもしれない」
(福田和郎)