景気回復にまずは「コロナ収束」
2021年の景気に悪影響を及ぼす懸念材料についての回答(3つまでの複数回答)は「感染症による影響の拡大」が57.9%で突出して高かった。次いで「雇用(悪化)」(21.0%)や「所得(減少)」(19.2%)のほか「米国経済」(19.0%)やインバウンド需要を大きく左右する「訪日観光客数の減少」(13.3%)、「中国経済」(12.1%)といった、海外経済と関連する項目が続いた。
2019年まで3年連続で5割近くの企業が懸念材料にあげていた「人手不足」は、11.1%と大幅に減少。帝国データバンクでは「新型コロナウイルスによる業務量の減少などの影響を受け、変化が表れていた様子がうかがえる」としている。
景気が回復するために必要な政策を聞いた(複数回答)ところ、「感染症の収束」が58.0%と、「景気に悪影響を及ぼす懸念材料」の回答に呼応して、突出して高かった。次いで、「中小企業向け支援策の拡充」(31.6%)のほか、「個人消費の拡大策」(25.0%)、「雇用対策」(22.5%)、「法人向け減税」(21.1%)、「公共事業費の増額」(20.3%)が2割台で続いた。