コロナ禍、採用計画の変更、リモート面接...... 就職内定者の約8割が不安を抱えている

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   コロナ禍で、働き方改革が叫ばれているなか、2021年に就職する人々の約8割が「不安な気持ち」を抱えていることがわかった。

   人材育成サービスを提供するラーニングエージェンシー(東京都千代田区)が「内定者意識調査」を実施。調査によると、77.2%の内定者が「不安、心配な気持ち」という。

  • 不安な気持ちを払しょくして入社を迎えて……
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「うれしさ、楽しみな気持ち」「期待感」は5割にとどまる

   調査では、コロナ禍で内定期間を過ごしている2020年の内定者(21年卒の学生)が、「どのような気持ち」で、「どのようなサポートを会社に求めているか」を報告している。

   それによると、入社前の心情について、「どのような気持ちが強いか」を聞いた(最大3つまで複数回答)ところ、77.2%の内定者が「不安、心配な気持ち」と答え、最多となった=下図参照

   2位は54.3%で「うれしさ、楽しみな気持ち」。3位は53.1%で「期待感」が選ばれたが、どちらも5割にとどまり、不安な気持ちが群を抜いて多いことがわかった。

   また、入社に向けて不安を感じていることを聞く(複数回答)と、「自分の能力で仕事についていけるか」が69.2%、「しっかりと成果を出せるか」が60.3%と多く、自分の能力に不安を感じている内定者が6割を超えた=下図参照

   さらに、「職場のメンバーとうまくやっていけるか」が49.4%と、人間関係に不安があることもわかった。

内定者は不安の払しょくを求めている

   就職内定者に、入社までの期間中に会社側に求めるサポートを聞くと、「先輩社員との人間関係を築く機会がほしい」(59.1%)「他の内定者との人間関係を築く機会がほしい」(55.7%)といった「人間関係を築く機会」を求める声と、「マナーや仕事の進め方など、社会人としての基礎を教えてほしい」(51.2%)「業界の専門知識や専門スキルを教えてほしい」(50.5%)という入社後に必要な知識やスキルの習得を求めている。職場への不安払しょくを求めていることがわかった。

   今年10月1日時点での大学生の就職内定率は69.8%と前年同時期よりも7.0ポイント低い結果だった(厚生労働省と文部科学省の共同調査)。近年の売り手市場から一変。新型コロナウイルスの感染拡大が大きく影響しているとみられ、企業側の祭用計画の変更やリモート面接などの新たな試みへの対応と、就活生には例年と異なる苦労があったと考えられる。

   ラーニングエージェンシーのシニアマネジャー(コンサルタント)藤井勲氏は、

「内定者にとっては、学生から社会人になるだけでも大きな変化です。加えて、今年は新型コロナウイルス感染症の影響で多くの企業が採用活動やフォローをオンラインに移行したほか、フォローの形も集団フォローから個別フォローに切り替えました。内定者同士、先輩社員との対面でのコミュニケーションの機会が減ったことで、内定者の不安や心配は例年以上に大きくなったと推察できます」

とみており、企業には

「今年の内定者に対しては、同期との絆の強化と、学生から社会人への移行のサポートを、より手厚く行うことが不安の払しょくにつながると言えそうです」

とアドバイスしている。

   なお調査は、2020年10月15日~11月25日に、21年度入社予定の内定者1004人を対象に実施した。

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