今回で企業分析バトルも最後の記事となってしまった。現在保有している銘柄は、買った順に「ワークマン」「アルトナー」「エムスリー」である。
まずワークマンであるが、これは完全に天井で買ってしまったかと思ったが、最近になって株価が盛り返してきたため、これはもっと保有して様子を見たいところだ。次にアルトナーだ。決算は悪くないと思うが、株価があまり伸びてこずにレンジ相場が続いているため、これは損切りするかどうか悩みどころである。私の見立てとしては、まだ株価は伸びる余地があるのではないかと思っているので、まだ保有しておくのが良いと思う。最後にエムスリー。この銘柄は私が購入してからも株価は成長を続けており、正直エムスリーのおかげで元本割れを防いでいるという現実である。
最後ではあるが、今回も一つ銘柄を選んでその分析をしていこうと思う。今回選んだのは「GMOフィナンシャルゲート」である。
2020年、東証マザーズ市場に上場したばかり
GMOフィナンシャルゲートは、GMOペイメントゲートウェイ株式会社が主要株主でGMOインターネットの傘下にある会社だ。また、今年(2020年)東証マザーズ市場に上場したばかりの会社でもある。まずはこの会社の財務情報を見ていこうと思う。
(1)売上高 上場後続伸
(2)経常利益 上場後続伸
(3)営業キャッシュフロー プラス3億3900万円(次期予想はマイナス)
(4)投資キャッシュフロー マイナス1億7100万円
(5)ROE(自己資本収益率) 4.9%
(6)ROA(総資産利益率) 2.7%
(7)自己資本比率 59.1%
また、上記の情報に加えて、有利子負債がなく現金同等物がないので、社内のキャッシュも潤沢だ。この情報を見ると魅力的な会社である。懸念点を一つ挙げるとすれば、営業キャッシュフローの次期予想がマイナスであるところ、ROE、ROAが低いところであろう。
しかし、営業キャッシュフローに関しては予想なので、これをプラスにすれば、より株価は上がるだろうし、ROEとROAは会社が上場してまだ間もないことがあるので、数字が小さいのは致し方ない。
他社との競争に生き残れるか!?
次に、事業内容の魅力について、紹介していく。この会社はキャッシュレス決済用端末を開発している会社だ。このセクター自体にまず魅力があり、コロナ禍でEコマースが普及した影響で、もともと海外の先進国に比べて需要が少なかったクレジットカードを作った人が増加した。
では今後、新型コロナウイルスが終息に向かっていって、そのクレジットカードで店に行って買い物をしようとした場合、購入額が比較的大きいアパレル店などはキャッシュレス決済の環境整備が整ってはいるが、中小小売店や飲食店などではまだまだ普及が進んでいないところが多い。そこに、これらの端末を供給する余地はある。
さらに上場したばかりということで、このセクターが今後は市場規模を伸ばしていき、他社との競争で戦うことができれば、株価のキャピタルゲインが他銘柄に投資をするより大きいのではないかと考える。
しかし、相応のリスクというものも考えなければなれない。やはり上場したばかりというところがひとつのリスクであり、成長性こそあるものの安全性は保障されていないため、今まで紹介してきた銘柄の中で最もハイリスク・ハイリターンになってしまうだろう。
また、日本よりもキャッシュレス文化が進んでいる海外の会社が、日本に進出することによる市場の奪取が可能性としてはある。現に「スクエア(SQ)」という会社は順調に株価を伸ばしており、日本に進出しつつあるので、この会社の動向はチェックしておく必要があるだろう。今回の株式取得は見送りました。
GMOフィナンシャルゲート(4051)
株価の取得は見送りました。
年初来高値(2020年10月15日) 3万50円
年初来安値(2020年7 月17日) 4965円
直近の株価(2020年11月30日) 1万8350円