26.3%の企業が中途採用を今後積極化 背景に、ある比率の公表義務化が?

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   政府の雇用制度改革の一環として、2021年4月から企業に中途採用比率の公表が義務化される。

   この動きに伴い、就職情報サービスの学情は、企業に「採用人数」に関するアンケートを実施。「新卒」を重視している企業の割合が高いが、4分の1以上の企業が中途採用について「増やす予定」と回答した。

  • 中途採用比率の公表義務化で「転職市場の見える化」図る
    中途採用比率の公表義務化で「転職市場の見える化」図る
  • 中途採用比率の公表義務化で「転職市場の見える化」図る

「働きたい人に向けた情報提供」が目的

   「新卒一括採用」が大企業を中心に根強く残っている一方、企業の終身雇用や年功序列の崩壊で転職は珍しくなくなった。しかし、職場でのミスマッチを感じても転職となると、なかなか容易ではない現実もある。

   転職を希望する人が増えているものの、厚生労働省は、就職情報サービスによる情報はより積極的な転職希望者向けで、すべての転職希望者向けではないという。こうした判断から、厚労省は転職情報を幅広く開示し、より多くの転職希望者のニーズの応えることを目的に、2021年4月から、中途採用比率の公表を義務づけた。

   どういう企業で中途採用をどの程度を行っているのか、「見える化」を目指した。目標値の設定はなく、「働きたい人に向けた情報提供」(厚労省職業安定局雇用対策課)が目的だ。

   厚労省の調査によると、2017年度の採用では、中途採用比率は全体で65.3%。企業規模が大きくなるほど減少する傾向で、従業員5~299人の企業では76.7%だったのに対し、5000人以上の企業では37.4%にとどまった。こうしたことから、中途採用比率の公表の義務化は大企業に中途採用を促す狙いがあるのではないか、との見方もある。

   公表の対象企業は、従業員規模301人以上。この規模以下の企業では、これまでにも中途採用についての情報を積極的に提供しており、事務負担などから対象外となった。

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