在宅勤務の「家飲み」でアルコール依存症が増えているって、ホントか?

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   新型コロナウイルスの感染第3波で、東京都はお酒を提供する飲食店やカラオケ店の「時短営業」を、2002年11月28日から20日間の予定で要請している。

   そんな影響によって、現在再び懸念されているのがアルコール依存症の人が増えているのではないか、といった事態だ。居酒屋などの「外飲み」の機会が減って、家でお酒を飲むシーンが増える。まして忘年会や新年会シーズンに入って、リモート飲み会も増えるだろう。安価な上、家だから、つい安心して飲みすぎる......ということらしい。

  • コロナ禍で飲食店も時短営業中、あなたの飲み方は大丈夫?
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家で安心して、ついつい長時間に

   東京都内の飲食店に勤務するMさんは、妻と娘の3人暮らし。コロナ禍前までは終電間際まで忙しく働き、家に戻れば、ほどなく就寝という生活を送っていた。馴染みのお客さんから「1杯どうぞ」とお酒を勧められて飲む程度のことはあった。もちろん仕事中は気を張っており、たまに自宅近所のバーや居酒屋で1日の疲れを癒す目的で、2~3杯を飲んで帰っていた。

   ところが、今春の緊急事態宣言以降、生活が大きく変わった。勤務する飲食店も、帰りに立ち寄っていた店も時短営業。仕方なく、スーパーやコンビニで缶ビールや酎ハイを買って家飲みする日が続いた。そんな時に、「家で飲んだほうが安価だし、時間を気にしなくて済む」ということに気付いた。酒量は日に日に増していったという。

   今再び、時短営業が始まり、家で飲む機会が増えている。おのずと、飲む量も......。

   年の瀬を迎えて、また飲食店の時短営業などの自粛ムードによって、こんな人は少なくないかもしれない。

   ツイッターのハッシュタグにも、

「宅飲みは依存症への片道切符」
「(アルコール)依存症ではない『飲酒好きの人』も外出自粛でストレスがたまり制限なく飲酒をしてしまうと依存に陥るリスクが高い」
「家飲みをさせようとアルコール企業は広告・宣伝攻勢に出ています。家飲みによる依存症増加が危惧されているのに、何という反社会的行為でしょうか!」

と、家飲みとアルコール依存症を関連づけるコメントが散見される。

   国立東京医療センターの山東典晃医師によると、

「一般には知られていないかもしれませんが、じつは依存度としては『アルコール>タバコ>禁止薬物』とも言われています。つまり、大麻や覚せい剤といった禁止薬物よりも、アルコールやタバコによる依存度は高いとも言えます」

と話し、アルコール依存症に罹るととても厄介だと指摘する。

   実際にコロナ禍との因果関係までには言及しないものの、

「アルコール依存症というと『高齢者に多い』というイメージがあるかもしれませんが、近年では量販店などで市販価格より安く箱買いができる機会も増え、30代~40代といった若い世代の来院や相談も見られるようになったように感じられます」

という。

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