おいしい料理を家族や友人、恋人と囲むのは、とても幸せな時間ですよね。料理のおいしさには、見た目も関係してきます。いつもの料理だって、お皿や盛り付け次第で、ひと味違った特別な印象になります。今年は、おうち時間が増える冬になりそうなので、今回は「料理と色」をテーマにお伝えします。
みなさんのお手持ちのお皿は、どんな色が多いですか? お皿といえば、多くの人がイメージするのは、白いお皿ではないでしょうか。
どんな料理にも映える白いお皿のポイントは?
まず、白いお皿は、どんな料理にも映え、彩りが際立ちます。白いお皿で、いつもの料理をよりおいしく見せるには、料理を盛りすぎず、余白を大きく残すのがオススメです。お皿の余白により、料理が引き立ちます。
次に、黒いお皿は、料理と黒とのコントラストが映えるお皿です。黒は、高級な印象を感じさせる色です。黒いお皿を使うだけで、ふだんの料理がちょっと特別に見えてしまいます。
では、色もののお皿はどうでしょうか。赤、オレンジ、黄色などの暖色系のお皿。料理を引き立てるためには、料理とお皿の色の関係は、対照的にするのがオススメです。どの色にもよく会うのは、緑が多いサラダです。暖色系のお皿の色と、サラダの緑は、コントラストが強くなり、いつものサラダがより華やかに見えます。
黄色いお皿は、ハンバーガーがオススメ! 明るいお皿で、一気にアメリカン気分へ。また、黄色は煮物など茶系のメニューを華やかにしてくれます。
赤、オレンジ、黄色は食欲増進の色
次に、緑のお皿はどうでしょうか。これは、お刺身がオススメ。緑が赤を引き立ててくれます。じつは、緑はマグロや赤身のお肉を販売するときに、利用されています。たとえば赤身のマグロにしそが添えられていたり、赤身のお肉の下には緑の葉っぱが添えられていたり。赤の下に緑を添えるのは、プロが使うテクニックなんです。緑は、赤身をおいしそうに見せてくれます。
ここまでの、赤、オレンジ、黄色、緑は、食べ物に入っている色です。特に暖色系の赤、オレンジ、黄色は、食欲を増進させてくれる効果のある色です。お皿以外にもランチョンマットに使うのもオススメです。また、多くの食卓の照明は、オレンジ系かと思います。それも食事をおいしく見せる工夫の一つなんです。
では、青いお皿はどうでしょうか。青い模様の入っているお皿は、よく見かけると思います。でも、じつは青自体は食欲を減退させる色なんです。食べ物に青い色ってありませんよね。ソーダ味のものぐらいではないでしょうか。もし白いごはんが、青だったら......。想像するだけで、食欲も失せてしまいますよね。ダイエット用に、青いふりかけが売られているぐらいなんです。
ところが、お皿としての青は、また別です。黒と似ていて、料理を引き立てる役割があります。たとえば出汁巻き玉子は、青いお皿で出てきたりしますよね。このようにお皿と料理の関係は、お皿が料理を引き立てることを意識して選ぶのがオススメです。 ちなみに、料理自体の彩りや盛り付けも、美味しさに関係してきます。素材の色1色で仕上がるよりも、信号のように、赤、黄、緑が入っているとバランスの良く美味しそうに見えますよ。お店で出てくる肉料理に、ハーブなどの緑が添えられているのは、味の良さに加えて、見た目の良さが加わるからです。
いつもの料理をちょっと特別に見せるために、お皿や盛り付けの工夫も楽しんでみてください。ちょっとしたひと手間が、料理のおいしさに繋がるはずです。(入澤有希子)