「忖度ナシ」尾身茂会長に菅首相が激怒? 感染拡大真っ最中に「政府VS分科会」やっている場合か!(1)

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政府高官「西村大臣は医者になってきた。政治家ではない」

「お医者さんになってきた」西村康稔経済再生担当相
「お医者さんになってきた」西村康稔経済再生担当相

   政府VS分科会の対立は、政府と分科会の橋渡し役である西村康稔経済再生担当相への政府側の批判という形で表れている。「西村大臣が尾身会長にすっかり取り込まれてしまった」と、官邸サイドが苦々しく思っていることを読売新聞(11月28日付)「GoTo見直し不協和音 政府、経済回復も重視 分科会、感染拡大危機感」が、こう伝える。

「尾身茂会長は11月27日の衆院厚生労働委員会で、『個人の努力だけに頼るステージはもう過ぎた』と述べ、政府や自治体が感染対策を強化すべきだとの考えを示した。一方、政府はトラベル事業と感染拡大に因果関係は認められないとの立場だ。首相官邸は分科会が『(トラベル事業の)出発地制限』を求めたことにいら立っており、政府高官は『勝手な意見だ。のりをこえている』と不快感をあらわにした」
「別の高官は『何もしなくていいならそれが一番いいが、分科会の意見を無視するわけにはいかない』と打ち明けた。『目的地制限』とは異なり、出発地については自粛要請にとどめたのは、分科会の主張を全面的に受け入れるわけにはいかないとの判断が働いた。(間に立つ)西村経済再生担当相への風当たりも強い。政府関係者は『分科会にきつく言われるたびに、政府がずるずる付き合っている』と苦言を呈する」

   分科会の言い分を丸飲みすると、調子に乗るので、「出発地制限」についてはあえて自粛要請にとどめたといわんばかりだ。

   ところで、西村経済再生担当相は11月27日の記者会見で、

「尾身先生と二人三脚で歩んできた。尾身先生がいなければできない対策がたくさんあった」

と、尾身氏を持ちあげるかのように述べたのだが、この発言にカチンときた政府高官が多かったようだ。産経新聞(11月29日付)「GoTo政府内温度差 小出しの見直し繰り返す」では、この発言を聞いた政府高官のこんな苦々しいコメントを紹介している。

「(西村さんは)だんだんお医者さんになってきた。医者と政治家は違う」

(福田和郎)

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