注目される水素燃料電池 山梨県が研究を公開 トヨタ・ホンダのFCバスで災害支援を実証実験

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甲府市南部に実証施設も整備 民間への供給も

   山梨県が甲府市南部の米倉山に整備した水素製造などの実証施設も公開された。

   燃料電池で動く自動車(FCV)に燃料となる水素を補給する水素ステーションに関する技術開発を担当するのが、一般社団法人水素供給利用技術協会の水素技術センター(HTC)だ。HTCは新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託事業で建設され、2017年から稼働した。

水素供給利用技術協会の池田哲史理事(2020年11月26日、甲府市の水素技術センター)
水素供給利用技術協会の池田哲史理事(2020年11月26日、甲府市の水素技術センター)

   HTCは高圧水素圧縮機や水素を蓄えておく蓄圧器ユニット。水素を車両に供給するためのノズルを備えたディスペンサーなどがある。国内の商用水素ステーションでは不可能な圧力87・55メガパスカルの圧力で充填できるディスペンサーを2基備えている。

   HTCの近くには、山梨県企業局の「米倉山電力貯蔵技術研究サイト」もある。太陽光などの再生エネルギーから水電気を分解することで水素製造や貯蔵、利用を行うシステムの実証研究を行う施設だ。

米倉山太陽光発電所(2020年11月26日、甲府市)
米倉山太陽光発電所(2020年11月26日、甲府市)

   米倉山で山梨県と東京電力ホールディングスが共同で運営する大規模太陽光発電所に隣接し、天候や時間によって出力が変動する太陽光発電の電力から年間45立方メートルの水素を生成させ、利用するシステムの確立を目指している。すでに工場や商業施設への供給は実証段階に来ているという。

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