「目利き」にならなければいけません
不動産のカリスマと呼ばれる人たちがいます。本を何冊も出しカリスマと言われています。しかし、彼らのなかには悪質な人が少なくありません。彼らは、最初に「不動産投資家募集」をうたい、登録させます。登録時点でかなりの費用を搾取されるので、購入者は引けなくなります。
「私どもは新築のアパートを建てたい人を応援しています。我々が土地を見つけてくるので、その土地を購入して、紹介した業者を使いアパートを建設してもらいます。あとは、うまく利回りができるように運営するだけです。超簡単ですよね?」
こんな具合にアプローチしてきます。
カリスマが提示する、お決まりの3点セットが存在します。それは次のようなものです。
1.節税対策(相続税)などに有利であること。
2.安定的収入が見込めること。
3.空いている時間にできる不労収入であること。
さらに、将来的に建物を売却したり、新たに建て直したりするなど、さまざまな選択肢があるといったメリットを提示するので、リスクがないかのように見えてしまいます。ところが、これらは入居者が入る前提の計画です。計画どおりに進まないと、高利の負債だけが残ります。
確実に儲かる物件があった場合、それが一般に出回ることは理論的に考えられません。第三者が美味しい情報に有りつけるほど甘くはないのです。本当にオイシイ物件があるなら、筆者なら他人には紹介せずに自分で購入するでしょう。だから、目利きにならなければいけないのです。(尾藤克之)