バーバリー、ハーレーダビッドソン...... 従来型企業も
本書では、アリババのほか、バイドゥやテンセントなどの中国のIT企業と合わせて「AI界の巨人」とされるグーグル、フェイスブック、アマゾン、マイクロソフトがどのようにAIを使っているかを解説。ザ・ウォルト・ディズニー・カンパニーやスポティファイ、ネットフリックス、ベライゾン、バイアコムなど、世界で成長を続けているメディア、エンターテインメント、通信系の各企業でもAIが大きな役割を果たしていることが報告されている。
また、バーバリーやユニリーバ、スターバックス、ハーレーダビッドソンなど、一見AIとは無関係に見える従来型の企業が、当初は遅れをとった分を取り戻すかのようにAI活用の取り組みを強めて成長軌道に乗った様子も描かれ興味深い。
本書では、AI活用で成功させた企業50社を紹介しているが、それらに共通しているのは、どの企業もAIの適用を検討するうちに、ビジネスモデルの「一新」、あるいは、ビジネスモデルを「根本から変える」ことになる―ということ。
ほとんどの企業が、ビジネスのあらゆる側面に新しい方法としてAIを導入。アリババの「AIコピーライター」もその例だ。著者らは、本書で紹介した事例を通して「『AIによって何ができるか』について質の高い知見を得ることができる」と述べている。
「世界のトップ企業50はAIをどのように活用しているのか?」
バーナード・マー、マット・ワード著、安藤貴子訳
ディスカヴァー・トゥエンティワン
2500円(税別)