ライフはアマゾンで生鮮販売、「店頭受取便」も
スーパー「ライフ」を展開するライフコーポレーションは、アマゾンと組んで新たなネット戦略に乗り出している。10月21日、アマゾンのプライム会員向けサービスに、地域限定ながら、ライフのストアを開設して生鮮食品や惣菜を売り出した。
ライフはこれまで、専用アプリから注文するアマゾンのサービスで食品・日用品などを最短2時間で届けるビジネスで、配送エリアの拡大に取り組んでいた。
生鮮食品は実際に見て、手にとって選んで買う傾向が強く、ネットを通じた購入は産直品など一部に限られ浸透してこなかった。ところが、コロナ禍でこの傾向が一転。スーパー各社とも月を追って前年を上回るようになったという。
また、同社では11月16日から、ネットスーパーで注文した商品を店頭で受け取れる「店頭受取便」のサービスを開始。コロナ禍でネットスーパーへのニーズが高まるなか、配達便の到着待ちやレジ待ちをせず、商品を受け取りたいという要望に応えるようにした。
市場調査の富士経済によると、2020年のネットスーパーの市場規模は、前年比11.2%増の2625億円の見込み。21年は19年と比べて19.5%増の2820億円に拡大すると予測する。
富士経済では拡大の要因について、生鮮食品などをネットを通じて手軽に注文できることに対して評価が高まってきたこと、ネットスーパーを展開する企業が顧客の囲い込みを目的に注力していることなどを挙げている。