ワタミ、居酒屋を焼肉店に転換
コロナ禍で困難に直面しているのは、居酒屋チェーンも同様だ。ワタミは、2021年3月末までに居酒屋など全店の2割にあたる114店を閉店すると、11月13日に発表した。居酒屋は2020年6月末時点で60店舗を、9月末時点までに31店舗を追加しコロナの影響で計91店舗を閉めた。
ワタミでは居酒屋について閉店の一方で、業態転換も推進。「ミライザカ」や「鳥メロ」など居酒屋全360店の約3割を2022年3月までに焼肉店に切り替える計画を進めている。
業態転換は居酒屋チェーンにとって、規模や守備範囲を生かしてできる生き残り策だ。コロナ禍の影響で2020年度内に72店を閉店するチムニーも「新業態への転換」を加速させる。ワタミの店舗と競合する場所などでは、すでに居酒屋「はなの舞」を焼肉「牛星」に衣替えしている。
「甘太郎」などを展開するコロワイドでは、コロナ禍の影響が大きい居酒屋業態で196店舗の閉店計画を明らかにしている。
居酒屋「金の蔵」を運営する三光マーケティングフーズの長沢成博社長は、日本経済新聞(電子版、2020年11月8日付)に、6月までに居酒屋全店の4割にあたる40店超を閉店したことを明かした。残る居酒屋の一部で焼き肉やすし店などへの業態転換を進めるという。
居酒屋の看板がどんどん「消滅」している。