Go Toのような恩恵を受けない業種がたくさんある
ネット上では、こんな意見があふれている。まず、航空&旅行アナリストで帝京大学非常勤講師の鳥海高太朗氏がこう投稿した。
「地方の宿泊施設や観光関連産業から聞かれるのは、Go Toトラベルがなければ廃業に追い込まれており、感謝しているという声だ。ただ、感染拡大時の一時停止はやむなしという声も聞かれる。2月以降のGo Toトラベルの延長も議論されているが、一時停止になった分は後ろ倒しにすることで、感染者が少なくなった時期にGo Toトラベルの恩恵が受けられるようにして欲しいという声が多い。また、地域共通クーポンによる地方経済への効果も大きく、感染者が多いエリアをピンポイントでGo Toトラベル&イートの一時停止を議論すべきだろう」
Go Toの恩恵を直接受けない人からは、こんな声が多かった。
「一部の飲食店や観光業界は、まだ政府が肩入れしてくれただけでもよかったよ。製造業ですがGoToの恩恵なんかまったくなく、もうダメかもしれません。せめて納税者を全般的気救う対策をしてほしかったですね。所得税、住民税、健康保険税、個人事業税、法人税...。こういうのを免除とか減免してもらえるだけでも助かるのに。健康保険税の減免はありますが、当方一括納付したため却下されました」
「主人は製造系の営業ですが、コロナの影響で先月末で解雇されました。うちはまだ夫婦だけですが、同じく解雇された他の方々は、みなさんお子さんもいらっしゃって...大変だと思います」
「飲食業はまだよいほう。知人が娯楽趣味系の講師をしているけど、今のご時世そんなこと二の次だし、国から給付金の100万円、ものすごく感謝していたけどそれだけ。コロナ以降の収入9か月で9万円。月収1万円。10年以上続けたのに今年一杯で廃業します」
一方で、飲食・観光業だけ恩恵を受けたという意見には、こうした批判も。
「観光や飲食店の後ろに農業や漁業があるのですよ。それは地方経済そのものです。昨年末から影響が出ている。そのへんをきちんと報道しないと、特定の業種だけ批判しても、裾野(すその)があると言うことを認識するべきです!」
「ホテル・旅館・交通関係や規模の大きい飲食などは、建物や車両・施設など固定資産が大きく、雇用数も大。そのようなところは廃業すれば大量の失業者を生むし、固定資産が重荷になり業種転換もままならない。Go Toにはそれなりの意味があるのです」
こうした意見に対しては、逆にこんな反論もあった。
「製造業だって同じですよ。ダメになると下請け、孫請け、取引先の運送業も引っ張られます。つぶれなくても製造業の給料が減ったら土日のレジャーが減るから、地域のスポーツ量販店の売り上げも落ちます。裾野があるのは、飲食・観光だけではありません!」