先日、友人と仕事や就職について話していた時に、びっくりな発見があった。それは、「会社」という漢字を入れ替えると「社会」になり、「社会」という漢字を入れ替えると「会社」になるという気づきである。
このことに気が付いたとき、衝撃的すぎて鳥肌が立った。びっくり。今まで気にしたこともなかった!
「社会人」=「会社人」なの?
「会社」と「社会」。なんだか言葉あそびのようだけれど、もともとこの二つの言葉はほとんど同義だったようだ。どちらも本来は、「目的を共有する人々の集団のことを表す」言葉として使われていた。やがて「社会」のほうは人々の集団全体を表すsocietyの訳語として定着し、「会社」のほうは営利を目的とした人々の集団companyの訳語として使われるように分岐していった。
この発見をしてからというもの、なんだか「会社」と「社会」の関係が気になって仕方ない。というのも、これはまさに「会社」と「社会」の表裏一体、密接な関係を表していると感じたからだ。
たとえば「大学を卒業したら、きちんとした社会人になるんだよ」なんて言われることがあるけれど、結局のところ、ここで言う「社会人」って「会社人=会社に雇われ、勤めている人」のみを包括している言葉のような気がする。
研究熱心な大学院生や夢を追いかけながらアルバイトで生計を立てている人、ボランティア活動をしている人、非正規雇用、フリーランス、主婦に主夫......。「社会」にはいろんな生き方をしている人がいるのに、彼ら「会社人」でない人たちは、いわゆる一般的な「社会人」の枠からは無意識的に外されてしまっていないだろうか。
彼らも「社会」の一員として生きているはずなのに、「社会人」ではないの?