大変な時期に会社を引き継いだと悩む、すべての二代目社長へ 「デキる社長」と「ダメ社長」の境目とは?

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   コロナ禍のいま、業績不振に悩んでいる経営者は少なくないだろう。特に先代社長から会社を引き継いだ二代目社長ともなると、「なぜ、こんな時期に社長になったのか」と、やりきれない思いを抱えているかもしれない。

   本書「先代は教えてくれない 二代目社長の生き残り戦略」(合同フォレスト)は、「先代と比較されるプレッシャーに、もう苦しまなくてもいいんです」と、すべての二代目社長にエールを贈る本だ。

   二代目らしさを発揮しながら、社会貢献できる企業へと会社を成長させる方法を伝授している。

「先代は教えてくれない 二代目社長の生き残り戦略」(大澤希著)合同フォレスト
  • 社長の悩みは深い……
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父と対立ばかりしていた二代目

   著者の大澤希(けい)氏は、株式会社フィールドプロテクト(埼玉県狭山市)の代表取締役社長。1971年生まれ。高校3年時の夏の甲子園大会に捕手として出場。明治大学に進学し、六大学野球を経験、島岡吉郎監督の薫陶を受けた。

   卒業後も東芝府中で社会人野球の選手として活躍。1996年、父が創業したフィールドプロテクトに入社し、古紙の回収業務やビルメンテナンスの仕事からスタートした。44歳の時に父が急逝したことから、会社を継承。2016年、現職の代表取締役に就任。現在は環境サポート、健康サポート、教育サポートと事業を多角化している。

   大澤氏は父と対立ばかりしていたという。会社は、ある大型公共施設の運営を受託し、過去最高の売上を更新するほど業績が伸びていた。儲かっていたので、クルーザーを所有していた時期もあったそうだ。

   しかし、父が存命中の2006年、その公共施設の運営権を失い、売り上げの3分の1を失った。会社の業績は右肩下がりで売上高は半分近くまで落ち込んだ。

「このままではつぶれてしまう」

   そんな危機感から大澤氏は新たに介護事業を立ち上げ、軌道に乗せた。そして代表権のない取締役社長になった。

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