2021年の景気は「良くなる」――。そう予想している人が過去最高になった。博報堂生活総合研究所は、来年の景況感などを予想してもらう「2021年 生活気分」調査の結果を11月19日に発表。今年の景気が「悪かった」、来年の景気は「良くなる」がともに過去最高を記録した。
また、来年は今年よりも多くの物事にお金をかけたいという意識が高まっているという。コロナ禍で景気や行動が停滞したためか、来年への期待や意欲を高める生活者像がみえてきた。
今年の景気「悪かった」が過去最高の79.3%
2020年の景気については、「悪かった」が79.3%で、前年の調査(33.3%)から46.0ポイントの激増で過去最高を記録した。一方、来年の「世の中の景気」は、「良くなる」が22.8%で過去最高。「悪くなる」は35.9%で、前年(41.5%)より5.6ポイント減と、好転予想が目立った。
「良くなる」と思う理由(自由回答)を集計したところ、「コロナの収束や反動」が全回答数のほぼ半数(49.0%)となり、「今が底、今後は上昇」が5分の1(19.3%)を占めた。
コロナ禍で絶不調だった今年の景気の反動で「良くなる」「良くなってほしい」と期待を込める生活者が多い。
また、来年の「自分の家計状態」予想は、「変わらない」が前回(50.8%)から7.4ポイント増で58.2%。逆に、「悪くなる」は前年(37.8%)から8.5ポイントの減少で29.3%となったが、「良くなる」(12.5%)を大きく上回ったままだ。
来年の「世の中の変化」予想も同様に、「多くなる」が前年から大きく増加して、約半数(49.1%)に。「多くなる」と予想する変化(自由回答)をみると、「コロナと共存するための新しい生活様式」(全回答数の27.7%)が最も多く、他にも「コロナによる自粛や制約」(11.8%)、「デジタル化の加速」(9.4%)、「働き方の変革」(5.8%)など今年変化したことが、来年さらに変化するといった予想が目立った。