テレビの寿命はあと10年だ!

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   多くのユーチューバーのコンサルティングをしている著者が、「テレビの寿命はあと10年、ユーチューブがテレビに代わる存在になる」と大胆に予言する本を出した。

   本書「メディアシフト YouTubeが「テレビ」になる日」は、ユーチューブでの成功法を明かすとともに、ユーチューブが今後のビジネス、経済、政治を変える「社会のインフラ」になるだろうと予測する。テレビマンやユーチューブ・デビューしようという人にとって必読の書だ。

「メディアシフト YouTubeが「テレビ」になる日」(関口ケント著)宝島社
  • テレビの寿命はあと10年……
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  • テレビの寿命はあと10年……

芸能人とユーチューバーの違い

   著者の関口ケントさんは1989年、東京都生まれ。番組制作会社の元AD(アシスタント・ディレクター)。26歳で妖怪ウォッチ公式YouTubeチャンネルを立ち上げ、チーフプロデューサーとして流行を生み出す。2017年に株式会社テクサ(現株式会社ライバー)の執行役員に就任し、ユーチューバー50人ほどのチャンネルコンサルティングを担当。多くの人気ユーチューバーを育てる。現在は、神田伯山、関暁夫、はなわなどのチャンネル運営を行うなど、ユーチューブを軸に多角的なビジネスを展開している。

   最近、ユーチューブを始める芸能人が多い。しかし、成功している人は少ない。それは芸能人とユーチューバーの脳みそが決定的に違うからだという。「芸能人=出演者」であるのに対し、「ユーチューバー=出演者でもある」という点だ。ユーチューバーの場合、監督、ディレクター、編成、カメラマン、音声......一人で何役もこなし、しかも出演者も務める。

   そんなジェネラリスト気質のある芸能人の代表は、ビートたけし=北野武さんだと指摘する。そしてユーチューバーの元祖は北野武さんだとも。北野さんはテレビタレントや映画制作以外にも、絵を描いたり小説を書いたり、自分の世界をつくるという点でユーチューバー的だという。

   そして、ユーチューブで成功した芸能人3人を挙げ、芸能人ユーチューブフィット3原則なるものを示している。

(1) ユーチューバーと同じ土俵に立つ...... 芸人であることを捨てたキングコングの梶原雄太さんの「カジサック」
(2) 芸能人としてのアウトプットをユーチューブに適した形で展開する...... ホワイトボードを舞台にアカデミックを芸にした中田敦彦さん
(3) 自分の好きなものとユーチューブにある好きなコンテンツが合致したなかで圧倒的な差別化で勝つ...... ゲーム実況を自然体でやったゲーム好きの女優、本田翼さん

   このほかにも、ユーチューブ向きのネタはオカルト、落語、クルマ、野球であるとか、ネタを横に横にと「面を取り」、登録者を増やしたトップ・ユーチューバーのヒカキンさんの努力を紹介している。

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