コロナ禍の今こそ、ウチの会社の「一品」を探そう!

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「一品」経営の革新事例の3例を紹介

   こうして基盤ができたところで、いよいよ真の課題をあぶり出すミーティングに進む。それは「お客様が真に求めていることは何か?」に基づいた課題だ。

「お客様アンケートへの回答からは決して見つからない欲求に思いを馳せる行為の延長線上に、お客様本位のチームはできあがっていくのです」

   巻末付録には3社の「一品」経営の革新事例が載っている。人気のロールケーキで、1日に1000人以上のお客様から支持される店になった、「お菓子の家スワン」(埼玉県春日部市)、6年間の「N倍チャレンジ」で、売り上げは2倍、営業利益は5倍に改善した建材メーカー、アルミック(岐阜市)、起死回生のコンセプトで一品を広げ、売り上げが1.4倍、客単価が1.5倍になったパークホテル東京(東京都港区)の3例だ。本書の流れに従い、具体的に説明している。

   自分たちにないものではなく、「あるもの」を探すという基本的な考え方には、目から鱗が落ちる思いの経営者もいるだろう。本書は2018年の発行だが、新型コロナウイルスの第三波到来かと言われる今こそ、中小企業の経営者に読んでいただきたいと思い、取り上げた次第である。

「「会社に眠る財産」を掘り起こせ」
岡村衡一郎著
朝日新聞出版
1600円(税別)

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