東京外国為替市場 ドル買い材料に乏しく......
ドル・円予想レンジ:1ドル=103円00銭~106円00銭
2020年11月13日(金)終値 1ドル=104円62銭
今週の外国為替市場でドル円相場は、ドルの上値が重い展開か。
前週のドル円相場は、ドルが強含みの展開だった。米大統領選で民主党のバイデン候補が勝利宣言を行ったこと、新型コロナウイルスのワクチン開発の臨床試験で好結果が出たことでリスク選好のドル買いが進み、1ドル=103円台から一時は1ドル=105年台にドルが上昇した。しかし、その後は失速。結局、1ドル=104円台に軟化した。
今週のドル円相場は、ドルの上値が重い展開となりそうだ。米大統領選、新型コロナウイルスのワクチン開発というドル買い材料を消化したことで、買い材料が乏しい。一方で、新型コロナウイルス感染拡大の第3波への懸念が台頭しており、リスク回避のドル売りが出やすい状況となっている。
ただ、ECB(欧州中央銀行)が追加緩和に踏み切る公算が強まっており、ドル買い・ユーロ売りの動きが出やすく、これがドルの下支えとなる可能性もある。
経済指標は、国内では16日に7~9月期GDP(国内総生産)速報値、18日に10月の貿易統計、20日に10月の全国消費者物価指数などが予定されている。
海外では、16日に中国の10月の工業生産と小売売上高、米国の11月のニューヨーク連銀製造業景気指数、17日に米国の10月の小売売上高と鉱工業生産、米国の10月の設備稼働率、18日に米国の10月住宅着工件数、19日に米国の10月中古住宅販売件数などが予定されている。
なお、20日にはAPEC(アジア太平洋経済協力)首脳会議、21日はG20サミット(20か国・地域首脳会議)がオンラインで開催される予定。
(鷲尾香一)