米大統領選は、民主党のジョー・バイデン候補、共和党の現職、ドナルド・トランプ大統領が大激戦。ドル円相場から、目が離せなくなった。そうしたなか、今週(2020年11月2日週)果敢に挑んだのが、早稲田大学。保有していた米ドルを売って利益を確保した。
一方、明治大学は軟調なドル円相場に、痛い躓き。慶応義塾大学と専修大学はお休み。
ラスト2週。トップは早稲田大学の1万4151円。次いで、専修大学、慶応義塾大学、明治大学とそれぞれ僅差で続く。まだ、勝負はわからない。
テクニカルとファンダのせめぎ合い(早稲田大学)
今週(11月2日週)は、米大統領選があったことでドル円相場は、かなり米国のニュースに左右されたと思うが、利益を得ることができたので、まずは相場を振り返ってみたいと思う。
2日(月)はほぼ値動きなし。翌3日(火)に若干下がって4日(水)に上昇、ここから一気に下落が始まり、週足のサポートライン(下値支持線)を割るほどまでの下落となった。
今回、自分が利益を得たのは水曜日の上昇時点である。前週ドル円を300通貨ほど買いでエントリーし、それを持ち続けていたので、それを水曜日に決済した。
ここまでポジションを持っていた理由を、説明していく。
上図を見てほしいのだが、これは15分足で約1か月の値動きのチャートであるが、緑の線がエリオット波動で、赤の線が逆三尊に最後の上昇がかけたものである。エリオット波動※の最後の第5波継続と、逆三尊形成のどっちに傾くかでポジションを手放すかどうかが決まるのだが、この時点でもっと下位足(より短期の足)を見ると、高値更新・安値切り上げのトレンド転換の予兆が見られたので、短期的には上昇するだろうということで月曜日の時点で持ち続けることを決心した。
※ エリオット波動理論=相場の上昇局面では、5つの推進波動と3つの調整波動という8つの基本リズムがひとつの周期として成り立つという考え方。米国の株式アナリスト、ラルフ・ネルソン・エリオット(1871~1948)が確立したチャート分析理論。
結果、水曜日に上昇したのだが、上のチャート図を見るとすぐに跳ね返されている。いわゆる逆三尊の否定というもので、これは強い下降トレンド継続を意味するため、上の赤丸のところでサッと決済した。結果は221円のプラスであった。
ここからも重要になってくるのだが、逆三尊の否定とエリオット波動第5波継続ということで、どんどん下降していくことは間違いないと思っていたが、エントリーできなかった。その理由はやはり大統領選挙で、いつ結果が出るかわからないので週末発表を恐れたからである。
テクニカル的に下降は予想できたが、この時点で木曜日(5日)だったので金曜日の自分が寝ている最中や土日に発表されることがあれば、窓をつけた上昇まであり得るので、それを警戒した。
実際に2016年の大統領選挙の時は発表後の1か月間に1000pips(10円)も上昇したので、やはり今回も当選者発表後のドル高を警戒せざるを得ないから、ショートエントリーは怖かった。
結果的に200pipsも下がって悔しい思いもあるが、現段階で危ないポジションを持つのは良くないのでナイス判断だと自分を慰めている。
あと2週でこのFX大学対抗戦が終わってしまうのだが、最後に選挙相場でガッツリ利益を得て終わりたい。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
エリオット波動を駆使したナイストレードです。突発的な材料で相場が急変しない限り、トレンドが出ている相場において、どの段階か判断する考え方としてエリオット波動は参考になります。
ドル円は下落しましたが、米ニューヨークダウ先物はおよそ700ドルのレンジを2往復するほど激しい相場となっており、誰もが落ち着いてポジションを保有していられなかった相場だといえます。新型コロナウイルスのワクチンの発表により、105円まで上昇したドル円ですが、ファイザーのCEOが同日に保有する株式の60%を売却するという報道もされており、これが一時的なモノなのか、本格的なトレンド転換の材料なのか注視しておきたいところです。
前週からの損益 プラス221円
11月6日現在 1万4151円
まだ揺れる米大統領選? 「大事件」に対応したい(明治大学)
こんにちは。明治大学・公認投資サークルBreakouts!元幹事長の池田慶吾です。
今週(11月2日週)は、米大統領選とその開票が行われて、バイデン候補が当確となりました。私自身のトレードは非常に反省の大きなものとなってしまいましたが、今後の戦略も含めて情報を共有します。
1.今週の取引結果
ひと目でわかるとおり、惨憺たる結果となりました。大統領選が集結すれば、どちらの候補者が勝利しても将来の不確実部分が確定するので、ドルが上昇して行くと思ったからです。
実際に株式市場は、市場にあまり好影響をもたらさないとされていた、バイデン候補の当選確実にも関わらず、大きく価格を上げていきました。為替市場が軟調となったのは、米大統領選以外の要因によるものもありました。
2.なぜ株高ドル安となったか
通貨が下落するとき、原因となりうるのはマネタリーベースの拡大です。バイデン候補が当選した結果として追加経済対策が行われることや、大統領選中にFRB(米連邦準備制度理事会)が量的緩和策の強化に努めることをアナウンスしたことが挙げられるでしょう。
これらは株式相場には追い風ですが、米ドルには向かい風となるので、ドル安・米株高となりました。
また、「ねじれ国会」の問題もあります。現在上院が共和党、下院が民主党優勢とされています。バイデン候補は富裕層や投資家への増税を狙っているのですが、議会がねじれた場合にその政策が通らずに済む可能性が高まる、と都合よく市場参加者が解釈したという可能性もあります。
3.トランプ氏の動向について
トランプ氏は大統領選の敗北をいまだに認めていません。彼が敗北を認めずに司法に訴えたりすれば、その裁判の勝敗に関わらず、米国の政治的分断の溝はより大きなものとなり内戦の危機も騒がれるでしょう。その場合には市場が弱気入りしてしまうので、注意が必要となります。逆にFXトレードでは大きな事件があったら、追従してショートで儲けるチャンスもありますのでニュースに反応したいところです。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
バイデントレード(ドル売り、金利低下、株高)が進んでいます。ドル円は下落トレンドだったので売りやすく最終的には円高だというシナリオはトレーダーのコンセンサスだったと思いますが、少しはドル高になると思っていたため、意外な結果でした。
そして、一番売られると思われていたトルコリラが急反発しており、このあたりもかなり意外感があることころです。貿易問題が解決されることから、メキシコペソや人民元が買われており、このあたりの動きがドル売りを加速させているのでしょう。ただし、まだ選挙結果は決まったわけではなく、12月までもつれ込む可能性もあります。それを考えると、ドル円は今までのレンジ内に収まるか、緩やかな円高トレンド継続ではないでしょうか。
前週からの損益 マイナス337円
11月6日現在 1万1707円
◆ 学業で多忙のため、取引できませんでした(慶応義塾大学)
今週は取引をお休みしました。
前週からの損益 プラス・マイナスゼロ
11月6日現在 1万2311円
◆ 今週は取引をお休みしました(専修大学)
前週からの損益 プラス・マイナスゼロ
11月6日現在 1万3845円