今週(2020年10月26日週)のビットコインは高値安定。トップを走る慶応義塾大学の馬医金満は、イーサリアムやリップルなどの大荒れで「買わないで良かったなぁ」と、ひと安心。追う明治大学のITは、「現在の上がりすぎた価格帯から少し値を下げる可能性があるので、購入するにはリスクがある」と判断。様子見の姿勢。専修大学のゆうも、「ビットコインは少し割高」と警戒する。
職業能力開発総合大学校のさっちんは、「ドルの上昇でビットコインは一時的に下落する」と予想。ただ、各大学はそれもこれも、米大統領選の勝者次第で「大きく変わってくるでしょう」との見方で一致しているところだ。
ちなみに、10月31日でビットコイン論文の発表から、12年が経った。
10月31日は「ビットコイン」の誕生日(明治大学)
この記事を執筆している、きょう10月31日はビットコインの生みの親、サトシ・ナカモトさんが、12年前の2008年に「ビットコイン:P2P電子通貨システム」を発表した日です。
この論文が徐々に人々の間に浸透していった結果、今では米国の上場企業SquareやMicroStrategyが会社の準備資産としてビットコインを購入するほど、ビットコインに対する信頼感は高まっています。この論文が発表された12年が経ったということが理由で、本日の仮想通貨市場が大きく動くようなことはありませんでしたが、彼がその論文を発表しなければ、私が今こうしてJ-CAST会社ウォッチに記事を寄稿していないであろうことを考えると、なかなか感慨深いものです。
さて、ビットコインは、前週の急騰以降、安定した上昇トレンドに切り替わり、現在も底値を切り上げるように上昇を続けています。直近で最も高く値を上げたのは10月28日の朝で、約13,850ドルまで届きました。この値は、2019年の最高値とほぼ同じ価格で、やはりこの最高値の壁はかなり強いようです。
急騰以前まで続いていた長いレンジ相場の期間を考えると、現在は上昇トレンドということで、一見すぐにでも買い注文を入れたほうが良いような気もしますが、注意しなければならない点があります。
それは、現在推移している価格帯が、上図で示したオレンジ色の平行チャネルのレジスタンスライン(上値抵抗線)付近であるということです。直近の3本の上ヒゲがすべて平行チャネルのレジスタンスラインが壁となって上抜けることができなかった様子を見ると、この平行チャネルが強く意識されていることがわかります。
したがって、現在の上がりすぎた価格帯から少し値を下げる可能性があるので、購入するにはリスクがあります。次に価格が調整された時が買い時なのかもしれません。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
この上昇相場において、ビットコインは100万円を起点におおよそ15万円ごとのステージがあり、その節目を突破すると大きく上昇してきました。それが意識されていた結果でしょうか。145万円でピタリと止まり、米大統領選も控えてか、なかなか上抜けることができない展開となりました。 ITさんのチャートへの描写ですが、相場の節目と流れをうまく把握できているようです。この流れが変わった時に大きく相場が動きますので、その時にはこれまでと異なるトレンドラインが引かれるということを意識しておきましょう。
前週からの損益 プラス・マイナスゼロ
10月30日現在 1万2184円
アルトコイン「買わなくてよかった」(慶応義塾大学)
みなさん、こんにちは。馬医金満です。
今週のビットコイン(BTC)価格は140万円前後を推移しています。他の市場が大荒れのなか、一時はビットコイン市場も急落したものの、依然として堅調さを示しました。イーサリアムやリップルなどのアルトコインは大荒れで買わないで良かったなぁ、と安心しています。
今週の大きなニュースとしては、シンガポールおよび東南アジアの最大手銀行の「DBS銀行」が、独自の仮想通貨取引所をローンチしたことです。DBS銀行はシンガポールの最大手商業銀行で、2019年度で5800億ドルに及ぶ資産を管理しています。
金融誌ユーロマネーで「World's best digital bank」の称号を得るなど、世界一のデジタルバンクとして知られています。
新たにローンチする取引所は、「DBSデジタル取引所」と名付けられ、シンガポールドル、香港ドル、日本円、米ドル建てで、ビットコイン、イーサリアム、ビットコインキャッシュ、リップルの4銘柄と取引することができるようになります。仮想通貨に関連する規制が先進的なシンガポールで、主に機関投資家を中心に展開する狙いがあるといいます。
さて、今週は特に取引を行っていません。ビットコインが前週よりも、ちょっと上がってきたので、その分98円ほどプラスになっています。
ただ、そろそろビットコインの動きも重くなってきた感じがするので、来週の記事までには売却しようと思っています。
では、また来週!
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
機関投資家による仮想通貨への資金流入が続いており、10月22日にはCME(シカゴ・マーカンタイル取引所)のビットコイン先物の未決済建玉が約830億円を超えました。これはデリバティブ取引最大手であるOKExに次ぐ2番目の規模です。機関投資家の投資スタンスは、基本的に長期投資になる場合が多く、参入が多ければ多いほど相場が良い時にはビットコインがロックされて需給が好転します。グレイスケールやマイクロストラテジー社などの保有するビットコインだけで、流通量の3%程度であることから、これから機関投資家の参入が進むとビットコインの希少性は一段と高まるように思います。
前週からの損益 プラス98円
10月30日現在 1万5944円
保有する仮想通貨 ビットコイン