「伊藤博文は4回総理に!」と励ました川淵三郎氏
マジか? と耳を疑いたくなる話だが、確かに安倍氏の「再再登板」を望む声が、辞任直後から一部であったことは事実だ。日本トップリーグ連携機構の川淵三郎会長(元Jリーグ初代チェアマン)が、ツイッターで「ぜひ3度目の首相にカムバック」を呼び掛けるなどしていた。
中日スポーツ(8月28日付)「川淵三郎氏が安倍晋三首相の『再再登板』も可能と指摘『元気を取り戻した暁には... 伊藤博文内閣は第4次の歴史がありますよ!』」などスポーツ各紙によると、川淵三郎会長は8月28日にツイッターを更新。この日、持病の悪化を理由に辞任を発表した安倍氏をねぎらうとともに、こうエールを送ったのだった。
「国のために文字通り命懸けで公務に全力を尽くされた安倍総理に心からお疲れ様でしたと申し上げます。一日も早い回復を願っています。新しい薬が功を奏して元気を取り戻した暁には再再登板も可能ですよね。3年経ってもまだ68歳ですから。桂太郎内閣は第3次、伊藤博文内閣は第4次の歴史がありますよ!」
桂太郎、伊藤博文とも安倍氏と同じ長州(山口県)の先輩だが、明治・大正の藩閥政治の時代の話だ。さすがに、この川淵三郎氏のエールはネット上で話題になり、スポーツファンを中心にこんなコメントが殺到した。
「川淵さん、ご冗談でしょ。何を寝ぼけたことを言っているのですか? この程度の人が日本のトップに君臨しているのかと思うと情けなくなります」
「励ます言葉を言いたいという、川ちゃんの温かなココロがあふれている。でもまずは、安倍さんにゆっくりさせてあげようか。川ちゃんも健康第一でいってくださいよ。83歳なのだから」
「いや、3度目の登板、ありうる話です。巨人の原監督がよい例だよね。いま3次政権ですよ。他に適任者がいない場合、素晴らしい手腕を発揮したリーダーは、いつの時代でも欲しがられるものだ」
「そういえば、サッカー日本代表監督だって、岡ちゃん(岡田武史)が2度やって、まだ名前が上がってくるのと同じなのかな。トルシエさんに国民的人気はあったけど、2回目はありませんでしたよね」
......などなどと盛り上がったものだった。
しかし、朝鮮日報の「安倍3度目登板説」は、荒唐無稽すぎるのだろうか――。ネット上の反応は11月4日現在、ほとんど見当たらない。
(福田和郎)