全国で調剤薬局を展開する日本調剤株式会社(東京都千代田区)は、新型コロナウイルスの感染拡大で、コミュニケーションの非接触化ニーズが高まったことを受け、宅配ロッカーを応用した方法による処方薬の受け渡しの実証実験を神奈川県内の薬局で開始する。2020年11月2日の発表。
日本調剤では、薬局での飛沫飛散防止用の間仕切りの設置やオンライン服薬指導に対応可能な体制の整備を進めている。ロッカーの導入で、対策がさらに効果的に強化できるとみて実証実験を行うことにした。
日本調剤の実証実験は、宅配ロッカーを展開している株式会社フルタイムシステム(東京都千代田区) との共同事業で、同社が開発した「宅配ロッカー スマートピックアップロッカー」を、横浜市の日本調剤星川薬局に設置した。
非接触での処方薬の受け渡しや、待ち時間の短縮による「密」の緩和などに関する検証を行い、感染拡大防止や利用者の利便性・安全性の向上に資する体制の構築に役立てる。
「スマートピックアップロッカー」は、視認性の高いタッチパネルを備え、操作が簡単なことが特徴。QRコードをかざすだけで、ロッカー内の品物を取り出すことができる。ロックの制御や利用履歴データはシステムで管理されているので、利用者の薬の受け取りの有無もチェックできる。