新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、ついに「大リストラの時代」がやって来た。上場企業の早期・希望退職者募集が2019年の2倍以上に急増していることがわかった。東京商工リサーチが2020年10月30日にリポートを発表した。
10月29日までに上場企業の早期・希望退職者募集が72社に達した。昨年通年(35件)の2倍超で、年間で募集企業が70社を超えたのは2010年(85社)以来10年ぶり。しかも、昨年までは黒字企業が堅調な業績を背景に、体力があるうちに構造改革を図る「黒字リストラ」が多かったが、今年は追い詰められた挙句の「赤字リストラ」が目立つ。
「社畜」は切り捨てられる時代!
こうした上場企業で希望退職を募集する動きが急増していることについて、ネット上ではこんな不安の声であふれている。
「うちの会社、選択定年制度があるけど、希望退職は完全自由応募制だよ。だけど、選択定年制度はいろいろと制約が多過ぎて使いづらい」
「希望退職は一時的な方便だが、選択定年は自ら自由選択できる常設の制度と思っていた。年齢、人員数指定、時期限定なら希望退職と変わらず、単なる印象操作に過ぎない。バブル崩壊以来、相次ぐリストラや成果主義を前提にした人件費削減。あげくの果てに副業を推奨するから会社に来なくてよい。完全に終身雇用の崩壊です。サラリーマンは受難の時代が続きます」
「希望退職......。このコロナ禍で希望退職する人なんているのか。40代以降に退職して、どこが雇ってくれる? 私なら希望退職はしないっていうか、とてもできないな」
「学生の頃、このリストに上がっている会社を候補に挙げていたが、入社しなくてよかった。住宅関連としては当時、飛ぶ鳥を落とす勢いだったが、もし社員だったら自分の名前が挙がっていたはずだ。運は紙一重だな」
「コロナ禍で、今年はひどい状況になっている。本来ならオリンピックで盛り上がっていたはずだが。良い会社に入って一生安泰なんて時代はもう終わっているけども、実際こういう状況に追い込まれた人は厳しいだろうな。今もらっている給料と同じだけくれる企業に再就職なんてほぼ無理だろうから。生活レベル変えるしかなくなる」
「終身雇用の時代はもう終わりなのですね。それがグローバルスタンダード、今までが異常だった。スキルがあって、次の職がある人は大丈夫。次の職がない人が大変だ。これからの人は『社蓄』になるな!だと思う」
親会社の「落ちこぼれ社員」は取引先にパワハラ放題
最後に、こんな声を紹介したい。
「某住宅大手メーカーと取引をしているが、社員のレベルが落ちている。余りにも社会常識がない。大手メーカーなのに、なぜこんなに程度の低い連中が集まるのか聞いてみたら、親会社の電気メーカーで使い物にならない人が、子会社の住宅メーカーに回されるという話だった。われわれ取引先にパワハラのし放題だ。解雇できないのか。疲れるよ」
(福田和郎)