好調な米サプリメント市場
サプリメント大国の米国では、じつは今、サプリメント市場が好況に湧いている。米栄養業界でレポートなどを発表する「Nutrition Business Journal」によると、2020年に免疫に関与する成分を含有するサプリメントの売上高が52億ドル(約5500億円)に達するとの予想を発表。コロナ禍のなか、前年に比べて51.2%もの成長で、これは今年の米国サプリメントの総売上高の約10%を、このサプリメントが占めることを示しているという。
「ネイチャーメイド」を開発、製造する米ファーマバイト社の品質責任者、マーティン・デニソン氏は、
「今年(2020年)注目された成分としてマルチビタミン、ビタミンC、ビタミンD、亜鉛といった、日々の体調管理には必要不可欠な基礎栄養が挙げられます。なかでもビタミンDは世界中で注目されている栄養素の一つ。ビタミンDは食事やサプリメントでの摂取や日光を浴びることで、体内で合成されます。しかし、今年は外出自粛の生活が長引いているため、日光を浴びる機会が減少し、ビタミンD不足が一層懸念される状況となっています」
と、説明。コロナ禍にあって、日々知らず知らずのうちにビタミンDの不足に陥り、それが体調不良を引き起こしている可能性があると指摘する。
大塚製薬の菊田氏は、
「体調管理にビタミンDは重要な働きを担っていますが、食事からビタミンDだけ摂取すれば良い生活が送れるということではありません。健康な生活には栄養、運動、睡眠が重要な要素ですが、栄養については、日々の食生活で必須栄養素であるビタミンやミネラルをバランス良く摂取することが大切です。食事からバランスよく栄養を摂取できない場合は、サプリメントを賢く活用頂ければと思います」
と話す。