日本企業のコーポレートカラーは53%が赤か青
たとえば、コーヒーチェーンのスターバックスは、「人々を魅了する」という意味で人魚のセイレーンがマークとなっています。認知が世界的に拡大したのを機に、2011年からはロゴマークから会社の名前が消え、人魚のマークだけとなりました。
そして、ロゴマークが決まったら、コーポレートカラーを考えます。色は、冒頭の話のように、イメージに作用します。伝えたいメッセージを色に込めることが重要です。
2008年のある研究論文によると、日本では、赤と青のコーポレートカラーが53%を占めます。水色も青に含めると、86%が赤か青になります。次に多い色が、黒、そして緑と続きます。緑はエコロジーのイメージが強くなります。
また、赤と青と比べて新鮮なイメージを持たせることもでき、業界の中でも新しい企業が使っている傾向にあります。
新しいブランドを立ち上げる際には、競合調査も大切ですね。周囲のブランドが使っている色を避けて新しい色を使うと、大きなインパクトを与えることができます。
ふだん当たり前のように見ているお店のロゴマークやコーポレートカラーには、それぞれ意味があり、どんな意味があるのか、その背景を想像すると勉強になります。これから新しいブランドを立ち上げる、ホームページを作る、所属しているコミュニティのロゴマークや色を考える、など節目にある方に参考にしてもらえると幸いです。(入澤有希子)