年末年始17連休ってあり? 初詣・帰省ラッシュ分散、観光効果の一石二鳥を狙った「超大型コロナ休暇」に怒り殺到!

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   今年の正月休みは17連休になるかもしれない。カレンダー通りであれば、2020年12月29日(火)から2021年1月3日(日)までの6連休のはずだが、政府の1月11日(月・成人の日の祝日)までの延長を業界団体などに要請することを決めたのだ。

   年末年始の帰省ラッシュや初詣に人が集中し、新型コロナウイルスが感染拡大することを防ぐためだという。また、「超大型連休」にすることによって旅行を促し、観光需要を高める効果も狙っている。

   ネット上では「休みが増えるならうれしい」という賛成論より、「7日間も稼働が止まると中小企業は苦しくなる。日給で働く非正規の労働者の収入も減る。補償はあるのか?」という反対論が圧倒的に多い。主要メディアの報道とネットの声を拾うと――。

  • 来年の初詣は近場のすいている神社で(写真はイメージ)
    来年の初詣は近場のすいている神社で(写真はイメージ)
  • 来年の初詣は近場のすいている神社で(写真はイメージ)

感染症専門家「休みが長くなると、活発に動いて感染が広がる」

年末年始は17連休 どう過ごす?
年末年始は17連休 どう過ごす?

   主要メディアの報道をまとめると、2020年10月23日、政府の新型コロナ対応分科会で年末年始休暇を1週間延長することを専門家が提言し、西村康稔経済再生相が記者団に、

「1月4日にみんなが通常の年と同じように働き始めるのではなく、分散して休暇を取得するように配慮していただきたい。小規模分散型旅行を実現していくモデルケースにもなる。中央官庁の公務員のほか、日本経済団体連合会(経団連)など経済3団体や各業界団体に協力を要請していく」

   と発表した。

   具体的には、クリスマスの12月25日(金)から、成人の日の1月11日(月)までを年末年始休暇の要請期間として、企業や中央省庁にはこの期間に分散して休暇をとるよう求める。もちろん、まとめてとってもいいわけで、仮に土曜日にあたる12月26日から休みが取れる人は、17連休となることも可能だ。

   政府は週明けの10月26日から経済団体などに要請するが、早くも経団連はNHK(10月23日付)の取材に対し、

「賛同する。年末年始の帰省や旅行の日程が集中しないように、有給休暇の取得を働く人に呼びかけるとともに企業にも休暇を取りやすい環境づくりを働きかけたい」

   とコメントした。

   一方、感染症の専門家たちはこの「大型年末年始休暇」を、どう見ているのだろうか。

   水野泰孝さん(日本感染症学会指導医)は、日本テレビの情報番組「スッキリ」(10月26日付)の取材に、

「人の動きが本当に分散するかどうかが疑問です。休みが長くすることでかえって人が活発に動いて感染が広がる可能性もありますが、初詣は、できるだけ声を出さないようにするなど感染対策をしっかりすれば、これまでのように密になったとしても最小限にとどめることはできます」

   と、感染防止効果に疑問を投げかけた。

   また、東邦大学の小林寅喆(いんてつ)教授(感染制御学専門)は、TBSの情報番組「グッとラック」(10月26日付)の取材に、

「分散して人が密になることを避ける対策は一定の効果がある。しかし、感染拡大の一番の原因は帰省して親戚一同が集まり、長い時間会食などをしてしまうことです。休暇を延長するならば、その間の過ごし方も同時に発信しなくてはならない」

   と、きめ細かい対策が必要だと指摘した。

帰省で墓参りもすいている時期に(写真はイメージ)
帰省で墓参りもすいている時期に(写真はイメージ)

   ネットでの反応はどうだろうか。ヤフーニュース「みんなの意見」が、「年末年始休暇の延長、どう思う?」とアンケート調査をすると、は10月26日14時現在(9万3589票)、「賛成」(52%)「反対」(38%)「どちらでもない」(10%)と上回った。しかし、ネット上での「意見」は反対が圧倒的に多い。

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