東京外国為替市場 ドルの上値重く
ドル・円予想レンジ:1ドル=1ドル=103円50銭~106円00銭
2020年10月23日(金)終値 1ドル=104円69銭
今週の外国為替市場でドル円相場は、ドルが弱含みもみ合いとなりそうだ。
前週のドル円相場は、ドルが弱含みの展開となった。米国の追加経済対策の早期合意に対する期待感と米国の経済指標が市場予想を上回ったことで、一時1ドル=105円台後半までドル高・円安が進んだが、欧州の新型コロナウイルスの感染再拡大や米国の追加経済対策への期待が後退したことで、リスク回避のドル売りが優勢となり、1ドル=104円台半ばまでドル安・円高が進んだ。
今週のドル円相場は、ドルの上値が重く、ドル弱含みもみ合いとなりそうだ。米大統領選を控え、方向感が出づらいなか、新型コロナウイルスの感染再拡大と米国の追加経済対策合意の遅れが、ドルの頭を抑えている。
ただ、29日発表の米国の7~9月期GDP(国内総生産)など米国の経済指標が市場予想を上回るようだと、ドルが上振れする可能性もある。
経済指標は、国内では26日に8月の景気動向指数(確報値)、28日に日本銀行の金融政策決定会合(29日まで)、29日に日銀の黒田東彦総裁会会見、日銀展望レポート、10月の消費動向調査、30日に9月の失業率と有効求人倍率、9月の鉱工業生産などが予定されている。
海外では、26日に中国共産党が第19期中央委員会第5回総会の開催、米国の9月新築住宅販売件数、27日に米国の9月耐久財受注、29日に米国の7~9月期GDP、ECB(欧州中央銀行)定例理事会、ECBのラガルド総裁会見、30日に米国の9月の個人所得と個人支出、31日に中国の10月製造業PMI、非製造業PMIなどが予定されている。
(鷲尾香一)